いよいよラスト2!
今回は、涼びいきの私としては見ていてかなり辛い回でした。何しろ、本 編まるまる、涼にいい所がひとっつもないんですから。「こんなんで、 26話 を無事に迎えられるんだろうか?」とかなり 本気で心配だったんですが…。この回で散々苦しんだおかげで、26話での爆発 的な爽快感が得られた訳ですから、許すことにしましょう。あの 26話があればこそ許せる訳ですが。
まずは、画面の細部に注目してみましょう。冒頭の水無月通りの情景の、 「おでん志乃」の看板に「AKATSUKI」って書いてありますが…なんでしょ、こ れ?ネルガル重工の前身が製作した看板なんでしょうか(笑)。※わからない 人、ごめんなさい。「ナデシコ」ネタです。
続いて、志乃の読んでる新聞の紙面を、一時停止でまじまじと見てみると…
女子の出場自体も今大会初ということもあるが、同一地区での兄弟校同士の対 戦は、東京都大会においては稀なことと書いてあるのが読み取れます。前にも書 いた通り、これで如月女子が東京都にあることが解ります。
また、左の方には小さく「全巻購入特典決定か ドラマCDも十月二十」と 書いてあるのも読み取れます。いやあ、標準モードで録画しておい た甲斐がありましたよ!(笑)
もちろん、全話標準モードで録った訳じゃないです。 第1話は、他の作品を保存していたテープの、ちょうど30分余った部分に 標準で録画しました。こいつにメロメロに惚れ込んだので、 第2話からは新しいテープに保存し始めました。た だし、これは3倍モードです。そのテープは第15話 で一杯になり、第16話からは2本目の新テープに保 存を開始。で、ラスト30分が空いてるテープがもう1本あったので、これに最 終回を標準で保存することを決めました。
さて、このまま16話以降を全部3倍モードで録画すると、このテープは結 構余ってしまいます。そこで、「16話〜25話までをこのテープ1本に収め、終 わりの何本かをできるだけ多く標準モードで録画するようすると、標準で録れ る最大本数は何本か?」という計算をしました(笑)。
プリ9は、「おねえさん」の語りをカットすると、オープニング開始から エンディング終了までジャスト25分です。これに、普通の120分テープは、実 際には2〜3分程度の余裕があることを考慮に入れて計算すると…「 24話と25話の2回は標準で録画できる」という答が 出ました。ですからうちには、第1話およびラスト3話が標準モードで録画し たテープが残っています。
昨日のショックが大きすぎて、涼は一睡もでき ていません。寝不足はお肌の大敵ですわよ。
女子寮を出発する準備をしているヒカルは、
ヒカル「相手は如月高校なんやで。事実上の決勝戦やないか」ととんでもないセリフを口走ります。ちょ、ちょっと待て、もう1試合の方の 準決勝を勝ち上がって来るチームは、どちらが勝ってくるにせよ眼中にないの か?(笑)いくらここまで順調に来たとは言え、仮にも決勝まで勝ち上がって 来るチーム相手に、そこまで自信を持てる根拠は何なんだ(笑)。
ここで、小春に運命の電話がかかってきます。悪いことは重なるものです ね。また、いずみは昨日のことが気にかかったまま。涼、小春、いずみ、三者 三様の悩みを抱えて、バスは球場へと向かいます。
涼が気になる誠四郎は涼を目で追います。たそがれる誠四郎を見て声をか けるヒカル。19話に引き続き、なかなかいいムード になっていきます。誠四郎の
誠四郎「内緒だけどさ 本心は女子の方の応援したいんだ」というセリフをきっかけに、一気に話は盛り上がります。
ヒカル「ほんなら、予選終わったら、デートに連れてってえな」いきなり「デート」と来ますか。積極的ですねぇ。戸惑いつつも承諾する誠四 郎に対し、
ヒカル「やったあー、絶対やで。約束やからな」と突然のキス!!何と大胆な。羨ましいやっちゃなー、誠四郎(笑)。
誠四郎「うん」
ヒカル「んな」
ここでの
ヒカル「やったあー。うほほほーい」というシーン、動きも表情もセリフ回しもプリチーで、やっぱしヒカルはいい キャラですね♪大のお気に入りです。
ロッカールームで木戸は
「今日は、お前らにすべて任せる」などと言います。「小細工は通用しない」ってアンタ、そういう相手だからこ そ監督の采配がモノを言うんだと思うんですが…。このあたりの木戸の言動が ただの責任放棄にしか見えなくて、こういう所の作りはプリ9が失敗している と思わざるを得ない所です。木戸をきちんと「切れ者」として描くことが出来 ていたら、プリ9はさらに優れた作品になっていたこと間違いなしだと思うん ですよね。
「特に高杉宏樹。プロの選手が一人交じっていると考えた方がいいだろうな」
さて一方いずみは、思い悩むことしきりです。
いずみ「昨日の今日で、宏樹と対戦だなんて…」ちょっと待て。よりにもよって直接対決の準決勝の前日をわざわざ選 んで、玉砕覚悟の告白を挑んだのはあんた自身でしょーが。その程 度の後先を考えるくらいのおつむは持って下さいよ、いずみさん(笑)。
今度も、画面隅の細かい所にまず注目してみましょうか。1回表、如月女 子の1・2番の打席は好調な滑り出しを見せますが、ここで如月女子側のベン チの張り紙をよく見てみると、「プリンセスナイン打ち上げ参加者募集 中!!」って書いてありますね。いよいよスタッフも作業が収束に向けて追い 込みに入りつつある雰囲気が伝わって来ます。
引き続き落ち込んでる涼にユキが
ユキ「涼、どうしたの」と声を掛けます………涼の方を見もせずに。なんでこんな変な描写なんでしょ うね?22話は過ぎたんだから、もうユキを前みたい な「何考えてるんだかわからない不思議少女」に描く必要はないというのに。
後の方のいずみへの
ユキ「いずみ。あなたの打順よ」も、何だかロボット的でおかしかったです。
ここでは、アナウンサーのセリフに着目してみましょう。まず、小春の今 大会での打率が4割5分であることが語られます。しかし、彼はそ のすぐ後、高杉のことを「高校球界 No.1 とも言われる高杉宏樹君の登場です」 と評するのです。
このセリフ、まったく躊躇せずに言いましたよね。ということは、どうも、 高杉の打撃成績は、小春の4割5分という数字があるにもかかわらず、「高杉 の方が上」と即座に断定できるほどものすごいものだったようです。一体どれ くらい打ってるんだ…(もちろん打率だけじゃなくて総合的に評価してるんで しょうが、それでも、ねえ)。
いきなりフォアボールでランナーを出しまくった上に、痛打をくらって涼 は立ち上がりに2点を失います。頼むから、涼の変調に気付いて、何か手を打っ てくれよ、木戸。桂子すら気付いてるんだからさ。せめて「生理じゃないの か?」くらいは気遣ってやれい。
高杉に敬遠を続け、失点を重ねる涼に、チームメイトの不満が高まります。 聖良がベンチに叩きつけたグラブを、見もしないでよける木戸。そんな所で超 能力を発揮してないで、ちっとはまともに監督して下さいよ。
ここでの涼といずみのやりとりで、いずみはようやく涼の不調の原因を理 解します。
涼「しかたないよ。仲が良すぎて、敵対心なんか芽生えないだろうし」誤解を解くきっかけを掴めぬまま、すれ違い合うふたり。トイレに行くふりを してその場を立ち去る涼が気の毒です。
いずみ「え、どういうこと」
涼「いずみさんと高杉君、試合の前の日に会って、あんなことするような仲だ もんね」
合宿の頃から、陽湖に徐々に実力(主に守備面での)がついてきた描写が ありましたが、この25話でその力を一気に開花させた感があります。
陽湖「言っときますけどね、今日はあたし、ヒット2本打ってるんですけ どー!」聖良は腹を立てていますが、今回の陽湖の成績は立派なもんじゃないですか。 このあと、9回表に反撃の口火を切るヒットを放ってますし、2ヒット3出塁 は素晴らしい成績だと思います。まさかこんなに頼れる選手に育っていたとは。
聖良「サバ読むんじゃねえ!ヒットは1本、あとの出塁はファアボールだろー がよ!」
陽湖「えー、そうだっけー?」
その他にも、
陽湖「もういい。涼は外野で少し頭冷やしてな。次の回からは、あったっしが 投げるからっ!」とか、9回表の
陽湖「あたし、必ず塁に出るから。なんとか上位につないで、小春といずみの バットに期待しよ」など、頼りになるセリフ連発で、主軸3人が不調の如月女子ベンチの士気を支 えていた立役者と言っていいんじゃないでしょうか?今回の影の主役は、実は 陽湖だったのではないかとさえ思えてきます。
そこでひとつ提案なのですが、如月女子のキャプテンを陽湖に任せる というのはどうでしょうか?常に前向きの姿勢でムードを盛り上げられ る陽湖は、キャプテンに適任だと思うんです。
で、キャプテンになってみんなに気を遣わなくてはならない立場を自覚す るようになれば、今日のバスの中みたいに「罰金だね」なんて軽はずみなセリ フ(笑)をうかうか口にするようなこともなくなっていくと思うんですが…。
という訳で、これが15話感想で予告した「陽湖 のおっちょこちょい矯正策」なのでした。
相変わらず高杉の超高校級バカっぷりは止まりません。
高杉「どうしたんだ、いずみ。昨日のことが、原因なのか。テニスをやってた 頃のいずみは、プライベートで何かあっても、試合ではきっちり気持ちを切り 替えてたはずだぞ」うう、そんな。あれがそんじょそこらの「プライベート」とは重大さが全然違 うことを解ってやれい。そんなんじゃ涼にもすぐ愛想をつかされるぞ。
ここまで3連続敬遠の高杉は、我慢できずに敬遠の球を無理矢理打ちます。 このとき、ジャンプして球に飛びつくヒカルのアクションがちゃんと描いてあ る点にはニヤリとさせられます。ほんの一瞬だけのカットなんですが、作画の 密度も高いし、手前を走っていくランナーがちゃんとピンボケになっている (その後ろのヒカルに焦点が合ってるから)などの気配りもされていて嬉しく なりますね。
これで無死1、2塁となった訳ですが、ここでの如月女子の守備シーンは みなの見せどころです。
「どのイニングに、どのバッターに打 順が回ったか」を、如月女子と如月の両方について分析しました。よろし ければどうぞご覧下さい。
わかったことは、
とうとう如月女子最後の攻撃です。事ここに至っても、涼は沈んだまま。
涼「みんな、最後まであきらめないでがんばろう。あたしから言えるのはそれ だけ…」………やっぱり、キャプテンの座は
陽湖「よし、こうなったら、何が何でも打ってやる!」と元気一杯の陽湖に譲ったらどうかな(笑)。(しかもそのあとほんとにヒッ トを打っちゃう所が凄い!)
ヒットを放って一塁に駆け込んだ陽湖は、
陽湖「えへ。へーい、どんなもんだーい!!」とガッツポーズ。ふむ、このシーン、陽湖の髪飾りをよく見てみると、ボール をひっぱたいた瞬間はヘルメットについてるのに、このガッツポーズのときは ヘルメットではなく髪の毛に直接ついてますね。きっと、この時陽湖が自慢し てたことは、ヒットを打ったことじゃなくて、瞬時に髪飾りの位置をつけ 変えた、その早業を自慢してたのに違いありません!(笑)
そう言えば、朝女子寮を出発する際、「いっそげ、いっそげ、ちっこくだ ちっこくー!」と慌ててる時に、キャミソール姿(?)から制服姿への一瞬の 早がわりを見せてくれましたし、どうやら「衣装早がわり」は陽湖の得意技の ようです(萩本欽一じゃあるまいし…)。加奈子、この能力の前で は、「如月女子の変装王」の座が危ういぞ!どうする!(笑)
真央が惜しい当たりをもぎ取られ、打順は涼へ(ここでの悲壮な BGM は、 今川版ジャイアントロボからの流用のようです)。
涼「まともなピッチングができない以上、今の私にできることは、少しでも得 点のチャンスを広げること!なんとか塁に出ないと…!」と言いつつ、そんなにバットを長く持つんですか?本当に塁に出る気があるの か?(笑)………と言うか、そもそも高杉相手に投げることが苦痛にしかなっ てない今の涼が、試合続行の執念を見せると言うのもちぐはぐですよね。ここ で点が入らなければ涼はもう投げなくてすむ訳ですから、涼のこのときの気持 ちとしては、打撃に積極的にはなれないと思うんですが…。現に、 26話では同点に追い付いた後「また投げなきゃいけ ない…でももう限界…!」って弱音を吐いてますし。
涼「もうだめだ。今までのみんなの努力が無駄になる。甲子園の夢も消えてし まう。あたしのせいで……あたしのせいで…!」というモノローグで、いよいよ次回、第26話へ!!
………ではありますが、もう一言苦言を呈すると、「甲子園の夢」っての はもともと涼自身の夢じゃないんですよね。桂子から「与えられた」ものでし かなくて。涼が野球をやっている、涼自身の動機というの は、「野球への夢を奪われた父の分まで野球に打ち込むこと」にあったはずで、 「甲子園」というのはそのための手段のひとつ、もしくは単なる中間通過地点 としての目標にしか過ぎなかったはずです。
だから、ここで涼がチームメイトに対する責任を感じるのは解りますが、 「甲子園に行けない事」を悔やむのはちょっとおかしくないでしょうか。対臨 海大附属戦の時と違って、ここで負けても、以後野球ができなくなってしまう 訳ではないんですから。
予告編で、ついにヒカルの左打ちが!!以前書いた 通り、「次回はヒカルの左打ちが見られる!」と、とってもワクワクしま した。
それから、涼が投げるシーンやユキの守備シーンが描かれ、9回表に少な くとも同点にはすることがはっきりしましたね。「結局、如月女子は負けて終 わりか?それとも、ついに勝って、地区予選優勝のイメージシーンあたりで終 わりか?」と、1週間やきもきしながら26話を待ち 焦がれたものです。