第15話 お父さんのスキャンダル

今回も書くことはあんまりないです。兼ね役調 査でもしましょうか。

陽湖あれこれ

今回の陽湖は「一言多いキャラ」ですね。ヒカルに「内股できゃーきゃー 言わすかけ声がどこにあるんや」と突っ込まれたり、聖良と半取っ組み合いの じゃれあいをしたり、怪しげな芸能界スカウトにほいほいのってしまったりと、 そのおっちょこちょいぶりをアピールしていました。

だがしかーし、我に陽湖のおっちょこちょいを矯正する秘策あり!どんな 策かは25話の感想で発表しましょう。ふっふっふ。

それから、独特のペースで記者たちをあしらってしまう陽湖は、さすがに こーいうのがお似合いですね。才能を遺憾なく発揮しています。

如月ナインの近況

父親に内緒で野球をやっていたことがばれ、加奈子は自宅に軟禁されてし まいます。オーバーオール姿が何だかかわいい☆また、真央が変化球も取れる ようになって来た半面、陽湖が離脱しかかるなど、明暗双方の変化が如月ナイ ンの上に訪れます。

「おまんがゆうとるのは聖人君子」はおかしかったですね。マンガ版では このギャグがなくなってしまっていたのが残念(笑)。

スキャンダル発覚

登校途中を校長や高杉と同じ声の記者たちにつかまり、英彦の過去の事件 のことを知らされる涼。理事長に詳しい事情を問い質すも、はぐらかされてし まいます。涼に訪れる試練の刻。

「うちにもテレビや雑誌の人来た?」という涼の質問に、志乃は「うん」 とだけ淡々と答えます。娘の気持ちを気遣って、余計なことをあれこれ言わな いのは、志乃の優しさの現れですね。

ところで、寝たふりをして志乃をやりすごした涼の「私、お父さんのこと わからなくなっちゃったよ」の直後の、志乃がエプロンしめて店の片付けをす るシーンにはどんな意味があるんでしょう?最初に見たときから解らなくて気 になってます。

その頃野球部の面々は

部室でも話題になるのはやはり涼のことですが、ここで陽湖がちゃんと顔 を出してるのはちょっと意外ですよね。念願のスカウトも達成したのですから、 もし嫌々野球をやってたんだったら全然顔を出さなくなりそうな所ですが、そ れでもここにいた、ということは、決して野球が嫌いだった訳ではないようで す。

「もうウエイトトレーニングはぱーす」や「アイドルになって自叙伝出し たら、意地悪な先輩として登場させてやる」だのの、間を切り詰めたテンポの いい展開はなかなかいいですね。ヒカルの「ドツキ漫才、だっちゅーの」だの 小春の「泥棒はやめちょいてくれ」だの、名セリフ続出です。

さて、ここで寧々は「スパイだろうが泥棒だろうがやりますよ?」と自慢 してましたが、ひとつ重大な点が見落とされていないでしょうか。

第5話で自己紹介したとき、寧々は新しく野球部 ができるということを「学園の役員をしているパパ」に聞いたと言っ ています。野球部の存続のピンチに、なぜ寧々は父親に圧力をかけさせようと しなかったのでしょうか?「スパイだろうが泥棒だろうがや」るのは結構です が、まず役員である父親を動かすのが最も効果的だと思うのですが…。

16話でも寧々が父親にアプローチする姿はまっ たく描かれてませんでしたが、これも放映当時から「なぜだ?」と気になって いたことの一つです。このことからも、製作者側がこの辺りのプロットを深く 考えていなかったことの証左に思えて、どうしても 15〜18 話の評価は辛くなってしまうんですよねえ。

かわいそうな涼&(別の意味で)かわいそうな誠四郎

河原で落ち込む涼。

「どうして…どうして涙なんて出て来るのよ…これじゃ、テレビや新聞で言っ てることを認めてるみたいじゃない…」
長沢美樹さんの感情のこもった演技も素晴らしいです。

そんな涼を通りがかりに見かけて駆け寄る誠四郎ですが、泣いてる姿を見 られたくない涼に「来ないで!」と拒絶されてしまいます。ここで、

涼「あたしは大丈夫。だからしばらくひとりにしといて」
と言う涼に対して、あっさり
誠四郎「そうか。じゃあ、僕、行くからね。また、明日」
と引き下がってしまうのがかわいそうで涙を誘います。そんなんじゃダメだっ てば!涼が単に強がりを言ってるだけなのは明白なんだから、ここでもっと食 い下がらなきゃ男じゃない!!ここで気のきいた言葉のひとつやふたつかけて やって、涼の辛さを和らげてやれれば彼女の気持ちもいくらかは傾いたので は……と思うんですが、そこは脇役の悲しさ(涙)、そんな機会は与えてもら えずに退場させられてしまいます。


各話感想一覧へ
プリ9のトップページへ
全体のトップページへ
井汲 景太 <ikumikeita@jcom.home.ne.jp.NOSPAM.>(迷惑メールお断り)
最終更新日: 2000年4月22日