アフレコ時に長沢美樹さんが病欠され、次の収録日に別録りした回ですね (CD Vol.2 の望月監督のコメントより)。でも、初めて見た時はまったくそ んなことには気づきませんでした。「収録時に病欠」ってのがそもそもプロと しては問題です(エバゲ で共演してた清川さんが、劇場版のパンフレットで言ってたよね)が、そ れをまったく気づかせない点はさすがです。
前回のヒキがヒキだけに、今回から合宿に突入かと思いきや、その前にな お1回かけて引っ張りますねえ。結局、今回も含めて「合宿編」が全4回にも 渡って展開される訳ですが、これはどうも回数を掛けすぎたような気がします。
ストーリー上、合宿編でやらなくてはならなかったことを整理すると、
「プリ9」の開始当初、この作品に魅かれた大きな理由のひとつは、
女子のみの野球チームが男子と対戦し、時には颯爽とかっこよく勝ち進み、時 にはどん底から不屈の闘志で這い上がるという燃える展開を見せてくれそうだ、という期待をすごく感じさせてくれた ところでした。
そういう展開も10話、13 話あたりで見せてくれたことは確かなんですが、私の希望としてはそういっ た要素を、もっとイヤというほどコテコテに詰め込んで欲しかった。ここで合 宿編に話数を費してしまったために、肝心の地区予選での試合のシーンが実質 上堀高義塾戦と如月高校戦しかなくなってしまった のは、バランスを失しているのではないでしょうか。こういった意見は私以外 にもやはりよく見かけます。
まずは、ナインの部室での日常風景から。小春のセリフから、作中では現 在6月であることがわかります。ということは、高杉の誕生日は6月(or 7 月1日)ですね。
小春「そりゃあくじゆうたら、やっぱりアミダクジじゃろが」小春…その溢れる自信の根拠はなんなんだ(笑)。
ユキ「フィーフィーちゃんも、喉が乾いたって」またもベタな演出ですねえ(笑)。
真央「マジ!?」
そして、木戸が例によって内容のないもったいぶりをかました後、涼が主 将に選ばれたことが発表されます。
ヒカル「そりゃあええ!涼はなんちゅうても、大黒柱のエースやからな!」あれ?でも、臨海附属戦ではヒカルが先攻後攻のジャ ンケンしてたよね?あれは何だったの?いや、ヒカルの出番が増えるのは嬉し いけど(笑)。
で、涼が木戸を追って出て行くと…なるほど、ここで「アミダクジ」が効 いてくる訳ね(笑)。一本取られました。
明日が高杉の誕生日、ということで、プレゼント作りに励む涼。誠四郎が 涙ぐましいアプローチを試みますが、涼は脇見したまま「なあに、誠四郎君」 とつれない返答です。涼の心、もはやここにあらず。想いはすでに一気に高杉 の所に飛んでいます。
高杉の前では完全にいずみは猫被ってますね。声もぞくぞくするほどの猫 撫で声です。うーん、女って恐い。しかし、おーい、おふたりさん、仮にも高 校スポーツ界の有名人同士なんだから、もうちょっとマスコミに気をつけなさ いよ(笑)。
「でも、もう妹のままじゃイヤ」と迫るいずみ。高杉がいずみをきっぱり と拒絶せず、思わせぶりな態度をとったりしたから、あんなにドロドロした展 開になってしまったと思うんですが…。諸悪の根源、高杉にあり(笑)。しか も涼からのプレゼントを、いずみの前で開けるという不用意さ。おいおい(笑)。
しかし、いずみの超能力者ぶりも凄い。ハンカチのイニシャルだけで 、送り主が涼であることを透視能力で(ウソ)見抜くとは、常人の業で はありません。それは短絡的すぎるよ、いずみさん(笑)。もし、全然別人の プレゼントだったりしたら、とばっちりを喰った涼は大迷惑じゃないですかー。
「じゃあな、いずみ。サンドイッチ、うまかったよ」と高杉が立ち去るカッ トは全作画されてましたね。何か、ここだけやけに力が入っていて、他のカッ トから浮いていました(しかも、その割には大してグレードは高くなかった)。 こんなところに無駄に作画力を浪費するより、全体のカットのクウォ リティーを上げることを心がけてくださいな。
川原で高杉と語らう涼。このシーンは長沢美樹さんの聞かせどころです。
涼「だって…高杉君の回りには、たくさんの女の子がいるし、第一、側にはい ずみさんがいるし、それに、高杉君、私のこと嫌いになったみたいだし」この、スネた演技が絶品ですね!
高杉「どうして…」
涼「私が退院して帰って来たとき、怒ってたでしょ?喜んでくれると思ったの に」
そして、高杉にメダルをプレゼントされます。「俺はもう、新しい宝物、 もらったから」とはっきり意思表示されて、ここはちょっと高杉の男っぷりを 誉めてあげたいですね。しかし、これでめでたしめでたし………と思いきや、 これが後にあんなことの引金になるとは…。
その翌日の涼、いきなりどアップで始まりますが、この不安そうな顔は何 なんでしょう?意中の相手とあまりにうまく行きすぎて、自分でも信じられな い、ということなのでしょうか?
で、くじけず涼に最後のアタックをかける誠四郎ですが、すでに高杉とう まく行ってしまった涼の眼中にはありません(トホホ)。
「よかったら、紹介しようか?」と体よくあしらわれて玉砕してしまいます。アーメン。
「私に無理に気を使わなくたっていいんだからね!?」
そんな誠四郎に救いの手をさしのべるのがヒカル。「あんたのモデル、ウ チやったらアカンの?」と急接近です。誠四郎の「同情はいらないよ」という セリフにちょっと安心。あんまりがっついているようなキャラは困ります(笑)。
先ほどのシーンといいこのシーンといい、「ヒカルのテーマ」の曲はヒカルの かわいらしい所が感じられていいですねぇ。CD 第3弾で収録してくれないか な☆→ [2005,7/24] 7年の歳月を経て、ついに CD Vol.3 に収録されました!
なんと、セバスチャン再び!!つくづく寧々はおいしい所を持っていくキャ ラです。何だか、演出担当者の意地みたいなものを感じますねえ。
そして、いずみ登場。いきなり
「浮かれていると、とんでもない目に遭うわよ!」とキツいセリフを涼にぶちかまします。しかも、この瞬間、BGM が〜〜〜!!! あの名作第10話のラストを飾った曲に切 り替わります!いずみの孤高さを強く訴えかける曲調で、視聴者のど肝を抜い て「つづく」!!いやー、実に見事な選曲ですねえ。曲が切り替わるタイミン グもばっちりで、音響監督の吉田氏の名手腕に惚れぼれとさせて頂きました! こういう所はやはり「プリ9」の音楽面のクウォリティーの高さを満喫できて 幸せですよね〜。
涼「おバカに盛り上がる一同を…」そうか。涼もちゃんと、あの 面々の本質が「おバカ」にあると気づいていたか…(笑)。うん、結構結構 (何がだ)。