第5話 荒波スイングと、対決!
この回は、本編の進行に合わせて実況中継的に感想を述べていってみよう。
- うわー、聖良がフーセンガムを膨らましていると、ちょうど涼が声をか
けてパンと割れるのか。なんてベタな演出なんだ(笑)。これだけひね
りのないストレートな展開を臆面もなくやってくれる所が「プリ9」の
凄い所であり、侮れない所だ。
- 「どーでもいいけど、『さん』はいらねえよ。タメ歳じゃねえか」下手だ…!
下手だ…!やっぱり下手だ…!!
- 木戸とビデオ鑑賞する涼。ここの BGM「燃えるダイヤモンド」の使い方
がまたうまい。丁度小春が女だということがわかり、ヘルメットを取る
所と、一旦タメた BGM が再び盛り上がり始めるタイミングがちょうど
うまく重なっており、視聴者の期待をうまくかきたてる絶妙の音響と言
える(「燃えるダイヤモンド」が頭に入っていると、そこからの展開が
頭に浮かび、聞いている時の快感が倍増するようになっている所が凄い!
音響監督の吉田氏、お見事です)。
- 「よーし、待ってろ、荒波スイング!」でいきなり翌日高知に行っちゃ
う涼は、どー考えてもかなりのお調子ものですね(笑)。志乃がきょと
んとするのも無理はない。ねえ涼、春休み練習はどうなってるの?サボ
リ?(笑)(※これだけ積極的な行動を取る娘が、
9話や15〜16話では逃げてばっか
りだから納得いかんのだ)
- 涼のモノマネがいい味出してる。「なぁーにが、『大丈夫ですよ、お母
さん。俺もいっしょに行きますから』よ!!」最後の「よ!!」はえら
くドスが効いてたけど、高1の女の子は多分こんな声は出せない(笑)。
さてこのモノマネ部を聞いて思い出すのは、長沢美樹さんの別作品での
役柄「マキ・イズミ」(機動戦艦ナデシコ)だ。このモノマネのような
喋り方をずっと通す役である。この「ナデシコ」の劇場版と「プリ9」、
そして「カウボーイビバップ」が '98 のアニメ界の傑作ベスト3だと
私は思っているのだが、長沢美樹さんはその3作すべてに出演しており、
'98 に最も活躍した声優の1人として評価したい。
- 小春役の矢島さんも達者ですね。「ナデシコ」でもいろいろな役をこな
してましたし、「ウテナ」の石蕗役も光っていましたが、今度も見事、
小春のキャラを的確に表現する芝居でした。
- マンガ版では、小春の家を訪ねた涼はまず「堀田さんにお会いしたいの
ですが」と言ってるけど、「堀田」の表札のある家を訪ねて「堀田さん」
に面会を求めるのはちょっとヘン。アニメ版はちゃんと「小春さん」っ
て言ってるので、これならちゃんと用向きは伝わるだろう。
- でも、アニメ版は「お嬢なら海へ行っちょる」と言われて、いきなり何
の手がかりもなしに砂浜に直行するのがアホ過ぎる。「海ったって、広
すぎる〜〜」ってそりゃそんな行き当たりばったりじゃ見付かんなくて
当たり前だって(笑)。一方マンガ版はちゃんと善じいが案内してるの
で、アニメ版とマンガ版は1勝1敗(何がだ)。
- 船酔いで気を失った涼を「硬いコンクリの桟橋」に寝っ転がせるっての
も変だと思うんだけど…?いやまあ、周囲には都合よく布団なんかはあ
りはしないだろうから、いずれにせよ硬い場所に置くのは仕方ないだろ
うけど、でも丸太ん棒みたいに寝っ転がせておくのは…。岸壁を背もた
れがわりにするとかはあっていいんじゃないだろーか。
- 小春の父親「どがいしたらええじゃろうか、涼さん」って言ってるけど、
初対面の高1の女の子に、そんな深刻な悩みの解決
を本気で頼むのなんて無茶だよ(笑)。
- いよいよ涼と小春の対決! BGM はまたしても「黄金の左腕投手、その
名は早川涼!」!うーん、やっぱりこの曲は燃える!ただ、小春と涼
の距離近過ぎやしないか?涼の球は元ノンプロも軽々と手玉にとる速球
なのに、あんなに近くじゃ誰も打てないのでは(もっとも、足元が砂で
投げる時しっかりふんばれないことで相殺されているのかもしれない)。
- これで終わりかと思ったら、最後にもうひとサービス。桂子さんの野望
が着々と進んで行く様子が見られて私は幸せです。これで、彼女が放っ
たスカウトがもうちょっとしっかりしててくれれば、メンバー集めにあ
んなに苦労しなくて済んだのに…(笑)。
- マンガ版では小春の歓迎会でカラオケが使われてるけど、部室にあんな
でかいスピーカー(p.130 4コマ目)があるのが凄い!きっと寧々が持
ち込んだに違いない(笑)。※「部室」と判断した根拠は、p.129 3コ
マ目を見ると会場は部室だから。最初部室で行われていた歓迎会が、
p.130 では場所を移して行われた、という可能性もなくはないけど、
- p.129 最下段2コマ目のポータブルテレビ(であることは次のコ
マで判断)は、流れから言って歓迎会開始時に部室に置いてあっ
たものだけど、それが p.130 の会場にも置いてある。
- それだけだとポータブルテレビを別会場にも持ち込んだ、という
可能性が否定できないけど、この間ずっとテレビを通して聞こえ
ている桂子のセリフは、p.130 最後のコマを見ると、グラウンド
の側――すなわち部室――から響いている可能性が高い。
という理由から、やはり場所は移動していないと判断。
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井汲 景太 <ikumikeita@jcom.home.ne.jp.NOSPAM.>(迷惑メールお断り)
最終更新日: 2000年4月22日