第3話の最初の見所は、涼と志乃の会話シーンだ。母親のことを気遣い、 如月女子への入学をためらう涼。だけど志乃は
お母さんのこと心配してくれるのは、とっても嬉しいけど、私なら大丈夫だか ら。今度のお話は、天国のお父さんから涼への、贈りものだと思うの。涼は自 分の進む道を生きなさいっていう。と涼を力づける。ああお母さん、あなたはなんて優しいんだ。娘の幸せを第一 に考えて、娘に心配も気遣いもさせまいとする親心!感激で涙ぐみながら、志 乃の言葉に「うん!」と力強くうなずく涼。感動の名場面。
そして、主人公がかっこよく活躍する、ハッタリの効いたシーンがまたも や!今回はあんまり時間がたっぷりかけてなくてちょっと不満だけど、とにか く気持のいいハッタリで視聴者を喜ばせようという趣旨が 第1話からずっと一貫している点は素晴らしい(い やもう、このことは何度だって繰り返して称賛するぞ)。
涼の足元に転がってくるボール。「今返しまーす!!」と叫ぶ涼!場を盛 り上げる大袈裟一辺倒の BGM !!さあ来るぞ!前書いたように、作画の問題はあるけど、逆にそこに目をつぶ ればやっぱりここは屈指の名シーンの一つなのである。
あれ程の距離を軽々と届かせる強腕!しかもしかもフェンスの穴をくぐら せる、針の穴をも通す非人間的コントロール!!(笑)ブラボー!いいぞ!! もっとやってくれ!
それと、「でも…球筋は読めた…!」って涼もかっこいいよね。
というわけで、あとは罪のない軽いツッコミで締めくくろう。いやー、ほ んと、こんなツッコミがいのある作品もちょっとないよね♪
涼の面接だけど…この面接って一体何を聞きたかったんだろーか?(笑) ボーイフレンドのこと聞いて、英彦の想い出を聞いて、えっ、それで合格?うー む、どう考えても、英彦の話が聞きたかったとしか思えない。(この不自然さ は、マンガ版ではうまく取り除かれてましたね。これに限らず、マンガ版はア ニメ本編での不自然な点がいろいろと改善された佳作になっています。たかみ ねさんのストーリーテラーとしての誠実さが感じられて、好感が持てますね)
いずみのサーブを遂に涼が打ち返したシーン、またも画面分割が入るんだ けど、そこで一瞬だけ写るいずみの取り巻き3人の絵、制服が違う(笑)。こ の3人はホントは中学部の制服を着ているはずで、前後のカットではすべてそ ういう恰好をしているんだけど、この一瞬のカットのみ、高等部の制服になっ ている(※ ビデオ・ LD・ DVD収 録版では修正済みかも知れない)。
予告編の「夜の繁華街に不良の娘をスカウトしに行くみたいだけ ど…」には、
お、おいおい、いくらメンバー不足だからといって、何の脈絡もなく いきなり不良の娘をスカウトしにいくかあ!?とひっくり返りそうになってしまった。実際4話を 見てみたら「ただの不良」じゃなくてスカウトすべき根拠がちゃんとあったか らよかったんだけど、それまでは余りの論理の飛躍ぶりに頭がクラクラしそう になった。(でも、この時感じたイヤな予感は結果的には外れてなかった。結 局第4話はヒドい内容だったからなあ…)