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数学

循環小数(Midy の定理)・その2

前回の記事の落ち穂拾いをいくつか。

まず、Midy の定理の証明は東京出版の「マスター・オブ・整数」にも載っていた。\(p=7\) の場合を例にとると、\(\dfrac{10^{3}+1}{7}\) が整数になることから \(a+b\) が \(9\) の並ぶ数になることを示すもので、前回の初等整数論講義と本質的には同じ説明だ。なお、前回触れた「この手の話に詳しい人」が想定していた証明もこれだったそうだ。

それも念頭に置いた上で、さらにちょっと考察を進めてみると、「\(6\) 分割」の場合に、循環節を \(6\) 等分したそれぞれを \(a\), \(b\), \(c\), \(d\), \(e\), \(f\) とすると \(a-b+c=-1\) も示せることに気づいた(この \(a\), \(b\), \(c\) の係数をどうやって見出したか?というと、当然 \(6\) 次の円分多項式 \(\Phi_{6}(x)=x^{2}-x+1\) の係数から来ている)。証明は、前回の \(2\) 分割や \(3\) 分割の場合の証明と同様にしてできるので省略。

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