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ガロア理論 数学

新・方程式のガロア群の求め方 & ガロア群が可解である方程式の解き方 その5

\(\newcommand{\Q}{\mathbb{Q}}\renewcommand{\dotsc}{\cdots}\newcommand{\zettaiti}[1]{\lvert #1 \rvert}\)先日の記事で可約な方程式の解を実際にべき根で求める手順では、step2 では、一旦原始元 \(u\) に関する処理に還元し、また新しい \(g_{\beta}(x)\) の算出には一般には多項式の GCD 計算を用いる、という流れになっていた。しかし、その後色々考察を進めた結果、これはまだ無駄のある方針だった。せっかくのガロア理論の教えを私は十分に生かせておらず、その核心部「中間体と部分群の1体1対応」への眼差しが不十分だった。ここでは、GCD 計算なしで \(g_{\beta}(x)\) を求める手順を説明する。さらに、より一般に全 step を通じて \(g_{\alpha}(x), g_{\beta}(x), g_{\gamma}(x), \dotsc\) のどれがその step での既約分解対象になるかということも、一貫性のある形で早い段階で特定できることもわかった。

以下説明する。