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数学 相対性理論

ε—δ 論法の逆襲!

\(\newcommand{\abs}[1]{\lvert #1 \rvert}\)
みなさんお馴染みの \(\varepsilon\)—\(\delta\) 論法。
\begin{equation}
\label{eq:epsilon-delta-1}
\text{どんなに小さな正の数$\varepsilon$に対しても、正の数$\delta$を適切に選べば、$0<\abs{x-a}<\delta$であるすべての$x$に対し$\abs{f(x)-b}<\varepsilon$がなりたつ}
\end{equation}
極限概念を精密化するためには必要不可欠な論法だ。「解りにくい論法」の代名詞的存在として槍玉に挙げられることも多いが、一度理解できてしまえば別にこれと言って難しくはない、ということもよくご存知だろう。度々接するうちにすっかりその用法に慣れ、自分でも数々の成果を導くくらいに習熟した、という方も多いはずだ。

だが人よ、忘るることなかれ。飼い慣らしたと思い込んでいた猛獣は、実は密かに爪を研ぎ、牙を剥く機会を眈々と狙っている(かもしれない)のだ!