如月女子対如月・打撃成績の分析(続き)

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如月高校

確定事項

1回、4番の高杉が四球になった。その後、ヒットが1本出て、その時に 2人が生還するシーンがあるので、その打者も含め5番以降に最低でも2人に 打席が回っている。よって、1回に少なくとも6番まで回っているから、

1	2	/123456
である(※注)。

5回に2死満塁で高杉に打席が回ったので、この回は8番から始まった。 高杉に押し出しの四球を与えた後は追加点は許していないので、次の5番を打 ち取ってチェンジになっていなくてはならない。よって、

5	1	/8912345/
である。

7回は無死1塁で高杉に回ったので、この回は3番から始まった。よって、

7	1	/34
となっている。

また、9回は高杉のサヨナラホームランのみなので、

9	1	/4/
である。

以上から、まず

1	2	/123456
2	0
3	0
4	1	
5	1	/8912345/
6	0
7	1	/34
8	0
9	1	/4/
が確定している。

その他作中から得られる情報としては、

がある。

5回が8番から始まったので、4回は7番で終わりである。一方、上記 (3) によって、この回は最低4人に打順が回っている(ノーアウトでランナー が2人出て、1点入った直後のバッターでトリプルプレーがあったとすれば4 人どまり)。よって、この回は最低でも4番から始まったことになる。ゆえに、

4	1	4567/
である。

また、5回が5番で終わっており、7回が3番から始まっているので、 6回は6番〜2番に回っている。6回は無得点だったから「打者一巡(以上)」 という可能性はなくて、

6	0	/678912/
となる(2死満塁で無得点)。

また、上記 (4) によって、7回は高杉のあと最低3人に打順が回ったこと になるので、

7	1	/34567
まで確定する。

更に、9回が4番から始まるので、8回は3番で終わりであり、最低でも 1番から始まっていたことになる。すなわち、

8	0	123/
である。

ここまでの情報を総合すると、作中の情報によって

1	2	/123456
2	0
3	0
4	1	4567/
5	1	/8912345/
6	0	/678912/
7	1	/34567
8	0	123/
9	1	/4/
まで確定できる。

推定

曖昧さなしに確定できるのはここまで。ここからは、女子編同様、複数の 可能性が残る。

1回〜4回を埋めよう。この間、7番〜3番までに1回ずつしか打順が回 らなかった、とすると、

1	2	/123456
2	0	789
3	0	123
4	1	4567/
となるしかありえない(1回は6番でダブルプレー、チェンジ)。これをパター ン [A] としよう。この場合、上記 (3) でも述べたように、4回の最後にトリ プルプレーがあったことになる。

一方、7番〜3番に3回以上回ったとすると、この間の得点と矛盾してし まう。よって、[A] でなかったとすると、1回〜4回の間の埋まっていない部 分は 789123456789123 と確定する。これをパターン [B] とすると、このパター ンの例は

1	2	/12345678
2	0	912345
3	0	67891
4	1	234567/
のようになる。

この [B] パターンで注意することは、5回の高杉の打席でアナウンサーが 「今日連続フォアボールの高杉君」と言っていることで、このことから、高杉 の2度目の打席もフォアボールだったことがわかる。つまり、この間3回打席 が回った高杉はすべて四球となっていて、この間に4番でイニングが終わった ことはない。

今度は、7〜8回を埋めよう。これは、得点から考えると8番、9番が1 回ずつ、しかありえない。それ以上絞り込む材料は存在しないので、適当に配 置して、例えば

7	1	/345678
8	0	9123/
などが考えられる。

以上を総合して、如月高校のスコアブックもどきとして、[A] パターンと [B] パターンの例を挙げると、

パターン [A]
1	2	/123456
2	0	789
3	0	123
4	1	4567/
5	1	/8912345/
6	0	/678912/
7	1	/345678
8	0	9123/
9	1	/4/
パターン [B]
1	2	/1234567
2	0	89123
3	0	456789
4	1	1234567/
5	1	/8912345/
6	0	/678912/
7	1	/34567
8	0	89123/
9	1	/4/
のようになる。

考察

パターン [A] にしろ [B] にしろ、涼はもの凄く大量のランナーを出して いる。特にパターン [B] ではほとんど毎回のように満塁になっており、最終 的には如月高校は打者6巡目に入っている。これで8回まで5点どまりなのだ から、これは如月高校の攻撃がそうとうまずかったと言えよう。そういう意味 では、高杉の連続敬遠策は、実は戦術的にはかなり有効に働いていたのかもし れない。

女子編での考察も考えると、この準決勝は両校 ともに拙攻を繰り返した、非常に締まらない試合だったと言えるのではないか (笑)。

※注

上記 (5) によって、1回は2、3、4番が3連続四球になったことが解る が、この段階ではまだ得点は入っていないので、1番は凡退した、もしくは出 塁したが高杉に回るまでに牽制や盗塁失敗などでアウトになった、ということ が解る。


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井汲 景太 <ikumikeita@jcom.home.ne.jp.NOSPAM.>(迷惑メールお断り)
最終更新日: 2005年8月1日