椎名作品Q&A 過去ログ

No. 977 Re^2: 恐山に負けた横島は何故生きてる?

メゾピアノ : 04/07/05(Mon) 19:40

> 「庭球霊ファイナルステージ」で、美神とエミはテニス選手の幽霊と対戦します。そしてそれは一見テニス競技の勝負に見えますが、実は霊能力の勝負でした。負けるということは霊力を全て吸い取られることであり、美神たち二人は死ぬ危険すらあった、ということです。
>  そしてそれは、「グレート・レース」でF1レーサーの幽霊とカーレースで戦ったときも同じでした。横島にとって、負けるということは霊能力を吸い取られる、極めてハイリスクの勝負でした。
>  ということは、「ドヒョー・オブ・ドリームス」で元横綱・恐山と相撲で勝負したときだって、同じなのではないでしょうか。横島は霊波刀で恐山に立ち向かっていますから、明らかに霊能力の勝負を挑んでいるのであり、その勝負に張り手一発で負けた以上、横島は霊力を全て吸い取られて死ぬはずなのではないでしょうか。
>  どうして横島は生きていられるのでしょうか?

 私が思うに、こうではないでしょうか。
 竜崎霊華とヴィスコンティは、幽霊にはなったけれども、この世にまだまだ未練が残り、成仏できない(ヴィスコンティは多分キリスト教徒でしょうから、“昇天できない”と言うべきか)霊です。
 こういう霊は基本的には、「死にたくない。誰か身代わりに人間を殺し、肉体を奪い、生き返りたい!」という願望を秘めていることが多いものです。「美神除霊事務所出動せよ」のおキヌ,「スタンド・バイ・ミー」の霊団,「地上より永遠に」のライダーの地縛霊,みなそうです。まあ、ヴィスコンティはそんな悪い霊には見えませんし、例外もあるでしょうが。
 だとすれば、地縛霊と何らかの勝負をし、「あっ、負けた」という心の隙を見せることは非常に危険です。その瞬間に乗じられ、霊力を吸われ、生命まで奪われてしまうかも知れないからです。(美神が芦優太郎にキスを迫られ、「まっ、いいか」と心の隙を見せた瞬間に魂を奪われたのも、これと似たことでしょう。恋愛も勝負ですからね)

 ところが恐山は、もうとっくに成仏しているんじゃないでしょうか? この世に別に未練なんかないけれど、お盆か何かで帰ってきてフラッと顔を出したら、大勢の力士が稽古中。懐かしくなって稽古をつけてやろうと思ったが、現代の力士があんまり弱いので、しばらく現世に残って特訓してやろうと思った……。
 これだけのことで、悪意はまったくなく、まして闘う相手を殺そうなんて全然思っていない。だから、恐山に横島が負けても平気だったのでしょう。


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