おっしゃる通りです。あれでメドーサが死んだと思っている読者なんて、一人もいないんじゃないでしょうか。いえいえ、椎名センセイだって、そのうちまたメドーサは再登場させよう、と考えてのヒキだったに違いありません。
メドーサは空を飛びますが、通常の速度でどのくらいでしょう? 「プリンス・オブ・ドラゴン」では、小竜鬼が戦っている間にモーターボートでなんとか逃げられるかどうか … という場面がありました。ということはそんなにとんでもなく速くはない(美神がメドーサを過小評価していなければ、ですが)はずで、80km/時くらいでしょうか? 少な目に見て70km/時としましょう。秒速で言うと、19.4m/秒です。
さて、私は以前、メドーサの超加速は通常よりも600〜1000倍の速度になるはずだ、と考察しました。これも、少な目に600倍としましょう。
とすると、メドーサの超加速時の飛行速度は、600×19.4÷1000で、11.7km/秒ということになります。
さて、宇宙船の大気圏再突入時の速度はどのくらいなのでしょうか。
すみません。いろいろ調べたのですか、アポロ宇宙船の大気圏再突入時速度はわかりませんでした。スペースシャトル・コロンビアの記事なら山ほどあったのですが …。
http://www.nt-i.co.jp/science/sts107/sts107_01.htm
コロンビア号の通信が途絶したとき、速度は6.2km/秒だったそうです。
横島やメドーサが持っていた速度がこれより速かったとしても、11.7km/秒で空を(それも大気の濃い地表近くを)飛ぶことのできるメドーサが、大気との摩擦熱で燃え尽きたりするはずがありません。それどころか減速し、スイスイ飛んでフンワリ地表に降り立つことができたはずです。
まあ、メドーサも疲れきっていて超加速はできなかったかもしれませんが、それでも死ぬようなことはなかったのではないか、と推測するのが自然でしょう。
ではどうして死んだのか。
「アシュ様、お願いでございます。今一度、今一度の機会を … 」
「失敗は許さぬ。無能な者は死ね。殺れ、ルシオラ」
「はいっ」
グサァッ! ウギャアァァァッッッ!!!