エンキドウさん、再びどうもです。
> > 第一、そんな事ができるのなら自分たちの為に
> > やっているでしょうが……そもそも彼はそこまで器用な青
> > 年でしょうかね。
> うーん、ピートには、何もしなくても毎日女の子から「食べて下さい!」というお弁当の差し入れがあるのですから、カンパ箱を持ってただ立っているだけ(小鳩ちゃんを助けよう! とかの事情は横島とタイガーが横に立って説明)で、ドカドカとカンパは集まると思いますがねぇ。
> また、CMの中では結構名演技をしているので、器用さはあると思います。
まず、カンパについては後述するとしまして……ぼくが
ここで「器用さ」と言ったのはそう云う意味ででは非くて、
> ピート達が貧しいのは恒常的なものですから、ピートが自分の生活のためにカンパを集めたりしたら、ずーーーっと同じことをし続けなければなりません。それでは「乞食」になってしまいます。
……エンキドウさんのこの指摘とほぼ同じ意味でした。
ただ、神父とピートが貧しいのは、主な収入源であろう
除霊稼業をしばしば無償で行っているからです。それに、
破門された身では教会本部からの援助も受けられないでしょ
う。加えて、宗教法人として認可対象外にある可能性もあ
るので、税金の問題なども有るかも知れません。
しかし、何より「清貧」なる彼らの信条が、最低限度の
生活水準を宜しとしているのが根本の理由であるのは疑い
無いでしょう。神父は日本でも上級の除霊師であり、稼ご
うと想えば……いや、せめて中流程度の生活を維持しよう
と想えば、幾らでも可能なはずでしょうから。
つまり、そう云った意味での「器用さ」が彼らには無い
のでは、と疑問を呈したわけです。
> > 校長は……バイトを許可してくれましたし、小鳩が利用
> > している奨学金制度も学校主催のものかも知れません。彼
> > 女に寄せる同情の程をみても、それが彼の立場でできる事
> > のせいいっぱいなのでしょう。
> ここなんですが、学費を一ヶ月分滞納したからといって、それでもう入学取り消しなんでしょうか? ポケットマネーは出さないまでも、「一ヶ月待ってあげる」くらいの判断を下す権限も、校長にはないんでしょうか?
おそらく、「一ヶ月待ってあげる」事は可能でしょう。
ただ、この場面での校長は、貧乏神の引き起こした事態
に対してすかさず(オカルト絡みの事件では実績の有る)
忠夫たちに水を向けています。
つまり、この時点で校長が小鳩にしてやったのは先に予
想した所までであり、もしも忠夫たち……ひいては令子た
ちが事態を収拾できるならば、それに越したはありません
よね。万一、それらすら全て無駄に終わった時になって初
めて、一ヶ月の猶予なりを与えれば可いわけです。何せ小
鳩は学業優秀な生徒、そうする価値があると認めたからこ
そ、忠夫たちを頼ったのでしょうし。
ただ注意すべきなのは、校長にできるのは一時的な対処
のみであり、根本的な解決となる物とはならないであろう
事です。
> > 安易な慈善事業をした所で、結局は己の虚栄心を満たす
> > のみで、根本的には本人たちの為にならない……だからこ
> > そ、仲間たちの心からの尽力が輝くのが『極楽』の世界観
> > なのだと、ぼくは想います(慈善事業が悪だと謂うのでは
> > なく、本人の自助努力を欠いた安易さが駄目なわけで)。
> ここで問題になるのが、「自助努力」とは何か? です。このCM作戦の中で、小鳩の役割はごくわずか。バーガーを持って美神の後ろで顔を引き攣らせていただけです。
> ましてや、この問題の当の責任者である貧ちゃんは何もしていません。
> 仮にCM作戦が大成功しバーガーが完売したとして、それははたして小鳩や貧ちゃんの自助努力でしょうか?
『賢者の贈り物!!』についてはご理解頂けたとしますね。
さて、エンキドウさんの仰る通り、確かにこの状況では
当事者である貧乏神と小鳩のやった(なしうる)事は微々
たる物でした。
しかし、霊的には素人である小鳩と、神族としては未熟
な貧乏神にとって、この処置は作戦の性質上から致し方の
無い事の様に想います。その上、小鳩は押しの弱い(が芯
は強い)人物であり、また貧乏神は騒ぎの張本人でもある
事が、彼女たちがでしゃばるのを妨げる要因にもなってい
る事でしょう(ここで敢えて小鳩たちを全面に出す事であ
る種の奇をてらった演出も充分考えられるでしょう……た
だ、それが実際のマンガで選択されなかっただけです)。
それに、忠夫たちからすれば、小鳩たちとの間には浅か
らぬ縁が有り、またその境遇には同情的です。そして校長
からは正式な物で非いながらも依頼された身です。令子に
至っては貧乏神から半ば脅しをかけられています(未だに
貧乏神としての力は衰えていなかった模様)。つまり、こ
の時点で「小鳩&除霊委員 w/美神令子」は大袈裟に云え
ば一つの運命共同体となり、事態の打破に乗り出すのです。
ぼくがマンガで特に言及されていない自助努力なる単語
を持ち出したのは、この場合では除霊委員たちを総体とし
て見ての話です。『売り上げ大作戦!!』の本筋は小鳩個人
だけでは非い彼らの努力の物語ですから、こうした見方も
可能かと想うのですが……表現が悪かったかも知れません。
加えて、特に貧乏神については、ほぼ無条件で令子を引
き込んだ「功績」を認める事はできると想います。ま、そ
の結果として、先述のように貧乏神自身や小鳩の活躍は制
限される事となったのですが、それから除霊委員全体とし
てはともかく、小鳩たちが自分たちの努力を怠った、と判
断するべきかどうかは難しいと想います。小鳩は『極楽』
では本当に普通の少女、として描かれているのですから。
(※ちなみに、この物語で小鳩たちが「福の神としては未
熟な貧乏神をいつも連れたフツーの?少女」として表だっ
た活躍ができなかった事実は、『極楽』に於ける彼女た
ちの限界を示した物と謂えるかも知れない。事実、これ
以降の彼女たちの本筋にきちんと絡んだ出番はほぼ皆無。
復活後のキヌの扱いにも通じる……っと、これは余談。)
> それよりも美神が小鳩に金を貸し、利息をキッチリ取り、小鳩はそれを返すべく、一生懸命にアルバイトする ―― これこそが真の「自助努力」ではないでしょうか。
全く、その通りです。因果応報と云うか自業自得と云う
か、自分のケツを自分で拭くと云う意味では、エンキドウ
さんが仰る例のような方法が一番望ましいのだと、ぼくも
想います。
ただ、今回の除霊委員たちの行動を見てみると、「小鳩
バーガーを円満に処分して、せめて学費分だけでも資金を
回収する」と云う、実行手段に関わらす(苦笑)真っ当な
思考です。と云うのも、そもそも校長からの依頼を正確に
なぞった結果なのですから当然と謂えば当然なのですが、
校長は恐らく食べ物を粗末に扱う事を容認できない世代な
のでしょうから、円満に処分=どうにか食べる事が依頼の
立脚点となったのでしょう。つまり、この問題を解決しな
くては、依頼の根本解決とは謂えません。
その様に考えると、上のエンキドウさんの自助案は依頼
の後半「学費」は満たせますが、前半の「バーガーの円満
処分」には寄与できないのですね。
さて、今回の議論の冒頭で置きっ放しにした「カンパ」
について振り返ってみると……もうお分かりでしょうが、
この方法でもやはりバーガーを円満に処分できませんね。
> > (無論ネタですので、「売り上
> > げを元手に……」とかツッコまないよーに(苦笑))。
> あっ、この件は、ブルセラショップではかわりのショーツをちゃんとくれるものだそうです。
あ、そーでしたか。こんな事、わざわざ書かせてしまっ
てすみませんでした(笑)。