椎名作品Q&A 過去ログ

No. 898 Re^2: それでは詐欺罪になってしまうのでは?

Big lion : 04/06/05(Sat) 00:05

> > 「チーズと餡とシメサバをパンに挟んだもの」だという基本的な情報を隠蔽し、「最上等の牛肉や野菜を使った極上のハンバーガー」と思い込ませてしまうのでは、これは詐欺罪にあたると思います。
> >  もっとも、タイガーの精神感応が味覚まで支配して、「本物の牛肉ハンバーガーそっくりの味」と思い込ませてしまうならば、事実上「被害者」と自覚する者は誰もおらず、関係者が黙っていれば発覚することはないでしょう。
>
>  ……なら、「このハンバーガーはなんとなく美味しそう
> とする錯覚を与える幻覚」なら、解放さんが指摘なさった
> 令子の言霊と大差無い状況になり、問題は無くなるのでは
> ないでしょうか?

 これは、こういうことだと思います。
 『バッド・ガールズ』の中で、榊の水滴で相手に幻覚を見せる女の子がいました。彼女は「正しいハワイの光景」を見せることができずに「ハワイに行ったことがないでしょ!」と指摘され、敗退しました。
 つまり幻覚能力は、能力者自身がリアルに頭に思い描くことのできる光景・感覚しか、相手に幻覚として与えることはできないのではないでしょうか。
 ハワイの光景なんか今では誰でもテレビや映画で知っています。あの女の子も、泣き崩れるくらいですから海外旅行にとても憧れ、ハワイ旅行のパンフレットなんかも読んでいたのではないでしょうか。それでも、リアルなハワイの光景を頭に描けない。それは無知から来ているのではなく、まさに「ハワイに本当に行ったことがないから」でしょう。
 さて、これがタイガーにも当てはまるならば、タイガーは本当にジャングルの国から来て、トカゲや邪精霊がウロウロする密林で暮らしていたのだと思われます。
 さて、タイガーだってマグドナルドハンバーガーくらい食べたことがあるでしょうから、「上等の牛肉や野菜を使ったハンバーガー」の味ならリアルに思い描くことができても、「美味しいチーズ餡シメサバ・バーガー」の味をリアルに思い描くことなんかできないでしょう。ですから、「このハンバーガーは(チーズ餡シメサバ・バーガーだということは知っているが、それでも)なんとな美味しそうとする錯覚、を与える幻覚」なんて不可能です。タイガー自身が「美味しそうだ」と思っていないんですから。


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