椎名作品Q&A 過去ログ

No. 894 Re: 何処へ・・・?

Iholi : 04/06/01(Tue) 13:06

 HEYHEY砲さん、初めまして。Iholi と申します。

> アシュタロス編の少し前に出てきたドイツ出身の妖精、鈴音ちゃんはどこへ行ったんでしょうか?横島ママが初めて除霊事務所に来たときにはすでに巣は無くなっているようなので、

 この指摘は恐らく『グレート・マザー襲来!!(その1)』
の事務所の外観(コミックス第29巻48頁2コマ目参照)
を踏まえた物ですよね。確かに『最後の妖精!!』の結末で
は天窓付近に巣がかけられていますが(第28巻140頁4
コマ目参照)、『グレート〜』ではそれが無くなってしまっ
た様に見えます。これは砲さんが案じた様に、

> 最貴重種特別保護妖獣の彼女は環境庁に保護されている

……のでしょうか?
 いやいや、そう決めつけるのはまだまだ早いですよ。
 先ほどの『最後の妖精!!』の最後の頁(なんかややこし
い)、そこから更に4頁進んで、そこの3コマ目を見てみ
ましょう(第28巻144頁参照)……ほら、この事務所の
外観でも巣が見あたりませんよね?
 つまり、場面転換を表す事務所外観では鈴女の巣は尽く
省かれる……のでは非く(笑)、斜め下方からの仰[あお]
りの角度であるが故に死角に入って見えなくなる、と解釈
できます。と云うのも『甘い生活!!(その2)』では巣の
位置が『最後の妖精!!』の時よりも更に天窓の向かって斜
め右下方に変更されているからです(第33巻10、20頁参
照)。さしずめ模様換えでしょうか。
 そして、この10頁こそが鈴女の出番としては最後となり
ますので、この時期までなら鈴女が令子の元で暮らしてい
た事はほぼ確実視できると想います。
 これが砲さんの質問への回答になりますでしょうか。

 では、その後の鈴女の行方も少し追ってみましょう。
 『エピローグ:長いお別れ』ではやや上方に移動してい
る様に見えますが、これは見かけ誤差の範囲に含まれるか
も知れませんので、(第35巻138、139頁参照)。
 さて、続く『ファイヤースターター(その2)』では巣
の縮尺が天窓に比べて小さくなっているように見える上、
屋根裏部屋(のルシオラの存在の痕跡)もろとも吹っ飛ば
されます(同巻181、183頁参照)。
 そして以降は事務所遠景は言うに及ばず、先述した鈴女
本人の出番は勿論、巣の接近映像すら無くなり、人工幽霊
一号ともども登場人物としては実質的に退場しています。

 従って、少なくとも『甘い生活!!』の段階までは令子た
ちの元で暮らしていた可能性が高いと想われます。
 しかし、その後の宇宙処理装置に因る霊的混乱のドサク
サか何かに紛れて

> どこかで野良妖精をやってる

可能性も強ち捨てた物でもありません。
 正直、原作から彼女を追跡する事はこれ以上は不可能の
様です。と云うのも、鈴女に関する具体的な設定や状況の
説明は『最後の妖精!!』と『妖精のささやき!!』(いすれ
も第28巻)の後には一切語られてこなかったからです。
 後は各自、自由に想像してみましょう。最貴重種特別保
護妖獣とは謂え、奴はたくましいですから。個人的には、
ルシオラと忠夫の件を間近にみて彼女なりに変革が有った、
に一票(笑)。


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