椎名作品Q&A 過去ログ

No. 891 結晶を捨てない理由

Iholi : 04/05/31(Mon) 09:34

 まず初めに、人質2邦人解放さんへ。
 同じ主旨の発言は複数個投稿すべきでは無いと想います
よ。ログが流れたり、メモリが勿体ないなど弊害が有りま
すので……以後、留意してください。

>  そこまではわかります。しかしそうなると今度は、飲み込んでいてもまったく何の利益にもならないエネルギー結晶を、なんでメフィストは吐き出さずに死ぬまで体内に持っていたのでしょうか。20年後にイカス年増になっていたのですから、少なくとも20年はメフィストは体内にエネルギー結晶を持っていたはずです。

 ……吐き出せなかったんじゃないでしょうか(笑)。例
えば、ヒャクメは「でも長い時間の間に結晶と魂はふたつ
に分けられないくらい癒着してるでしょうね。」(コミッ
クス第22巻188頁)とうそぶいていますが、現に不純物
の力を扱える以上、既にある程度は癒着していた、とか。
 「私たち魔物は幽体がそのまま皮を被ってるよーなもん
だから……」(コミックス第34巻70頁)と自ら語ったル
シオラ――魔族の体が忠夫の魂に短い時間であっさりとな
じんだ例も有りますから、メフィストの体と魂の結晶も驚
くほど短時間で癒着が始まっていたのかも知れません。

 まあ、キャラクタの発言を疑ってもアレですので、もう
少し真面目に考えます(いや、半分は真面目でしたけど)。
 「今、そこにある危機!!」篇にて、小竜姫は「時間移動
はもともとそんな大した力ではないんです。/過去も未来
も変えられることしか変えられない…/時間の復元力は人
や神の力よりずっと強いのですよ。」(第21巻161頁)と
語っています。その次の「デッド・ゾーン!!」篇では高島
(の記憶)が「時間移動も歴史は変えれないんだってさ…
/俺が死ぬのは…運命だったんだな。」(第22巻177頁)
と語りますが、これは恐らく忠夫の肉体に取り付いていた
ヒャクメの入れ知恵と想われます(極端な例として、仮に
令子たちが過去へ向かわなくても、同じようにアシュタロ
スとメフィストが結晶を奪い合い高島が命を落とす、と云っ
た過去もまた存在し得ると云う事)。
 以上よりヒャクメは、令子を取り巻く魔族との縁は、彼
女の前世がアシュタロス配下の魔族メフィストである事が
確定した以上、改編しようの無い運命の歴史なのだと判断
したのではないでしょうか。ならば無理に過去の事象を弄っ
て現代に有名無名の(しかし大局的には無意味な)変化を
与えるよりも、このまま過去は過去として放置した方が帰
りも安全な事でしょう。
(余談。あれだけ執拗に破滅と再生を繰り返しつつも結局
 は助からなかったルシオラの運命もまた、不可避の必然
 の歴史だったのでしょうね。)

>  ヒャクメに預けてもいいし、息子が安倍晴明であるならば、陰陽寮に預けてもいいでしょう。もちろん破壊したっていいのです。

 仮に取り出せたとして、ヒャクメ(神族)に結晶を渡す
義理はメフィストにはありません。これは彼女が元主から
奪ったものですし、どだいそんな事をした所で高島が甦る
訳でもありません。いま(霊力を)損をしても、得をする
(かも知れない)のは高島と誓い合った来世の話ですが、
歴史を変えずにいけば少なくとも二人が逢える事は確実な
のですから。

>  天才陰陽師・安倍晴明でさえも母親の体内のエネルギー結晶をどうすることもできず、輪廻転生するにまかせていた?
>  そうかも知れませんが、そうなると安倍晴明の能力に大きな疑問詞がついてしまうような??

 マンガの方には安倍晴明は稀代の天才陰陽師との評判以
外は何も登場していませんので、何とも謂えない部分があ
ます。それに、彼とメフィストの関係はそれとなく示唆さ
れていますが、真相の程は定かではありません。
 ま、どの道メフィストにはそう処置をして貰う必然性は
先述の通り薄いんですけどね。


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