> アシュタロスは、これら圧倒的な攻撃力と防御力よりも、コスモプロセッサの方が彼の目的を達成するには有効である、と判断しました。その機能は次の台詞が最も端的に表しているでしょう。
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> ・「このアイディアを実現した今、私に不可能はなくなった!! 死者をよみがえらせることも!! 神を滅ぼすことも!!」(『同(その4)』)
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> これは誇張ではなく本当にそれだけの機能を持っていた、と考えてみてはどうでしょうか? 「宇宙の構成を部分的にせよ完全に組み換える」(『同(その4)』)その原理の詳細は不明ですが、ある事象に対し因果関係や物理法則による制約といった諸条件を完全に無視し、望む結果のみを現出させるという正に反則的な霊的装置であり、その威力の前では、究極の魔体を運用しての「力による制圧」すら見劣りしてしまいます。そして、主神クラスの霊的存在をも抹殺できるからこそ、崩壊寸前の人間の魂(美神)を後遺症が全く無く、万全な状態で復活させる事も問題無く実現できた、と考えられます。これまた宇宙意志の反作用の所為で、コスモプロセッサの威力が霞んじゃってますけど(^^;
ただ、その考え、つまり「美神の霊魂はズタズタボロボロ、崩壊寸前で、回復は不可能。しかしコスモプロセッサの反則的な力で完全回復した」ということであれば、コスモプロセッサの崩壊と同時に美神の霊魂も崩壊してしまうのではないでしょうか。
まあ、美神の魂は元々現実世界に存在したものであり、「宇宙の卵」の中でアシュタロスによって創造されたものではありませんから、一旦回復すればもうコスモプロセッサがどうなろうと崩壊はしないのだ、と考えてもいいかもしれません。
がしかし、「2,3万人分の魂結晶がくっついた霊魂」と「魂結晶が切り離された霊魂」とが、本当にまったく同じなんでしょうか? 喩えて言えば、何十年もくっついていたでっかい腫瘍を切除した人間が、以前と同じなのか、健康状態、運動能力、その他に変化はないのか? …ということです。