> アシュタロス戦の名シーン横島がエネルギー結晶を破壊するところですが。
> 俺の見た限り美神たちは結晶を壊した後
> アシュタロスが当然のように滅ぶ物だと思っているようでしたがそんな設定ありましたっけ?
はい、この「設定」はルシオラの残留思念の「結晶を破壊
すればアシュ様は一気に追いつめられるのよ!!/神魔族は復
活し、アシュ様は力の大半を失う!!」(コミックス35巻9頁)
で初めて指摘された事実です。それまでに伏線として明確に
示された事は無かったと想います。
「力の大半を失う」の部分は「結晶の破壊>宇宙処理装置
の動作不能>アシュタロスの野望が潰える」事を比喩的に表
現した物、と解釈する余地は充分に有ります。しかしこの後
に実際に起こった事はと言えば「結晶の破壊>宇宙処理装置
の(謎の)爆発>復活怪人消滅&妨害霊波停止&アシュ(の
肉体)破滅」……と、更に凄まじい結果になっています。
> あれは人間の魂で作っているから
> アシュタロスとは直接関係無いんじゃ?
> あの爆発でさすがに倒したとは思は無いだろうし宇宙の意思も コスモ・プロセッサが作動しなくなった時点で関係ないのでは?
結晶は元々、究極の魔体を育成する為に精製された物です
(22巻152〜153頁参照)。そしてアシュタロスのもう一
つの肉体は、究極の魔体の額部に附着しています(35巻53〜
55頁参照)。つまり、究極の魔体を介して、結晶とアシュに
何等かの連携が形成された可能性が出てくるのです。
また、結晶の破壊によってアシュに引き起こされた破滅が
魔体に及ばなかったのは、「現代の」魔体が結晶のエネルギー
に依存していなかったからでしょう。何せ結晶のエネルギー
によって育成されていた千年前で、魔体の「完成まであと千
年はかかる」(22巻153頁)状態だった……と云う事は、こ
こ千年間ほどは別のエネルギー源で不完全ながらも実用段階
になるまで育成した事になります。それでいて「千年前の事
件をきっかけに、アシュタロスはコスモ・プロセッサに乗り
かえたらしいの」(35巻57頁)ですから、ますます現代の魔
体が結晶とは独立していた可能性が高くなります。
また、結晶とアシュタロスに特別な連携が無い場合も考え
られます。
アシュタロス自身が宇宙処理装置の所有者として、魔力的
にも強い結び付きがあるとしたらどうでしょう。宇宙処理装
置は中枢からならば誰にも逆操作ができるので、当然アシュ
タロスは侵入者を排除しようとします(34巻141〜143頁
参照)。しかしこれは逆に謂えば「排除さえすれば安心」、
つまり「宇宙処理装置を外部から操作できるのはアシュ一人
のみ」である、とも解釈できなくもないのです。例えば、特
定の魔力を持った者以外の入力を無効とするような仕様です。
しかも、忠夫が「模」でアシュタロスの魔力を真似しように
も、宇宙処理装置が登場した時点では既に忠夫の霊力は妨害
されていたので(34巻28頁参照)、まず心配は要りません。
そして、結晶の破壊で生じた膨大なエネルギーの暴発に因
る影響で宇宙処理装置が爆発すると、魔力的に深く繋がって
いたアシュタロスの肉体もまた破滅してしまう……と云うの
はいかがでしょう。