> ということはこの時のカオスは、マリアをくれ、と言われればマリアをホームズに譲り、金をくれ、と言われれば金を払うつもりだったということになります。つまり、マリア一体の価値に匹敵する金を持っていた、ということになります。
カオスの台詞を読むと、この提案は「価値の大小に関わらず、ホームズが欲しいものを譲る」であって「マリア一体の価値に相当するものを譲る」とは異なる様に思われます。金を譲ったとしても、それが即ちマリアの価値に匹敵する金額であるとは限らないのではないでしょうか?
その後のカオスの「わしを過小評価」云々より、ホームズの「仕事そのものが報酬」とする返答は、小言を漏らす程度には彼の矜持を傷つけるものであった様です。この矜持が錬金術師としてのものならば、金銭よりも錬金術の成果である知識やモノの方を、報酬として要求される事を覚悟、或いは期待していたのかも知れません。知識を吸い取られた直後の状態ですので、知識についてはどの程度応えられたか怪しいですけどね。(^^;
> 当時のカオスは、とんでもない大金持ちだったのでしょうか。
「知恵の神」に知識を吸い取られる16年前の場合、カオスはケンブリッジ大学で教鞭を執っています。給料を貰っていたのか、貰っていたとしたらどれ位の額だったのかは不明ですが、少なくとも無職ではありませんでした。また、マリアを人間の娘に偽装し、且つホームズの気を引く為に、彼女の服装(描写されたのは二着だけですが)には気を使ってもいた様です。「知恵の神」に知識を吸い取られた時の場合、件の館へは15個もの精霊石を持ち込んでいます。バブル期の日本程ではないにしろ、これをしかる所に売り払えばかなりの額になると思われます。
これらだけでは大金持ちかどうかは何とも言えませんが、日々の暮らしに窮していた様子は見られませんので、少なくとも幸福荘の家賃の支払いもままならなかった日本時代よりは、金銭面での不自由はなさそうです。
ちなみに、マリアへの電力供給をどの様に賄っていたのか考察する過程で、当時のカオスの資産を推測できそうな気もしますが、仮定に仮定を重ねる事になりそうなので割愛します。