椎名作品Q&A 過去ログ

No. 783 Re: 「魔族のライフル」はライフルでなくてもいいのでは?

関東極悪会若頭 : 04/03/05(Fri) 20:16

 昔から、少年漫画にはドリルのようなスピンを加えることによって破壊力を増す武器,技,というものが数多く存在します。
 ドリル式のミサイルというものも多いですし、その他にも

 ・ハリス流スクリュー落し(ハリス無段):スクリュー状のスピンを加えながら、脳天から敵を地面に叩き付ける。
 ・大竜巻落し(柔道賛歌):ハリス流スクリュー落しとまったく同じ。
 ・コークスクリューパンチ(あしたのジョー):世界チャンピオン、ホセ・メンドーサの技。命中の瞬間にグリッと拳を回す。
 ・ブーメランフック(リングにかけろ!):拳を回転させながら打ち込むショートフック。
 ・V式ミサイルヘッドバット(タイガーマスク):敵レスラー、ブラックVの技。頭から宙を飛び、きりもみしながら空中頭突きをかます。
 ・スクリューフライングキック(悪役ブルース):実在のレスラー、ミル・マスカラスの技だそうな。
 ・ファイナル魔球(アストロ球団):敵投手・峠球四郎の投げる魔球。強烈なスピンをボールに与えることによって、打者のバットを粉々に砕く。

 さて、ライフルの弾丸はスピンをしています。これを、「きりもみ回転することによって、弾丸の破壊力を増している」と思っている人がいませんか?
 これは大間違い。きりもみ回転で弾丸の破壊力を増す効果なんか、ゼロに等しいといっていいでしょう。そもそも、前進の運動エネルギーの一部を、ライフリングによって回転の運動エネルギーに転換しているのですから、それで破壊力を増そうなど本末転倒と言えるでしょう。ライフル弾のスピンは、飽くまで弾丸の安定した軌道を保つ為です。

 しかし、「GS美神」ではちょっと違うのではないでしょうか。
 魔族ミサイルの弾丸の速度はヘロヘロヘロという速度なのに、メドーサを貫いた弾丸は、「シュルルルルッ」と高速回転していたようです。
 メドーサの体で回転にブレーキがかかりながら、なお高速回転していたならば、これは本来はさらにその数百倍から千倍の回転速度のはずですから、もの凄い回転速度だったということになります。
「シュルルルルッ」が1秒間に10回の回転だったとします。メドーサの隊内で、半分の回転速度に落ちていたとします。ライフル弾が本来は秒速1000mの速度であり、ヘロヘロになるということは、超加速によって千分の一に遅く見えていたとします。
 すると、弾丸の本当の回転速度は、10×2×1000=20000回/秒 の回転速度だと言うことになります。
 1秒間に2万回転もしていれば、これはライフル弾の回転による運動エネルギーは、前進による運動エネルギーよりもはるかに大きいことになります。ただのライフリングでは、こんな回転は実現できません。何か、特殊な魔力による機構があるのでしょう。
 ここまでの超回転ともなれば、「回転によって破壊力を増す」ことは充分に可能です。というよりも、メドーサの体は弾丸の回転によってえぐられ、突き抜けたに違いありません。
 というわけで、回転には必要性があったのです。


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