> そうです。2度目は、「聞こえるわけがなかった」のです。もしテレパシーで伝えられるなら、美神は当然そうしたでしょう。
> だとしたら、1度目だって「聞こえるわけがない」はずです。なんで1度目は聞こえたのでしょうか?
1度目の場面、13巻28頁5コマ目を見て下さい。忠夫の
隣には……そう、キヌがいます。
令子は小さくて見辛いですが耳を塞いだまま指示していま
すので、おそらく根を抜くまではその格好のままでしょう。
よって令子の指示を忠夫に伝えたのは側で漂っているキヌに
他なりません。しかし彼女にしてもどうやって伝えたのか?
実はそのヒントは2度目の場面にあります。今度は同31頁
3コマ目を見ましょう。忠夫は大物に注意を奪われてよそ見
もしません。そう、その「よそ見すらする余裕の無い」のが
1度目の忠夫との大きな違いです。
つまり、1度目は耳を塞いで遠くから指図する令子の言葉
を承け、キヌが身振り手振りで「で、その草をひっこぬく!!」
を忠夫に指示したのです。この程度の内容のヂェスチャなら、
不器用な幽霊少女であっても充分伝達可能でしょう。
そもそもこの頃の忠夫は霊能力に目覚めたばかりであり、
まともにテレパシィなど使えなかったのではないでしょうか。