米田隆雄様。一応反論いたします。
> 一巻でのおキヌの台詞では「また失敗……」「せっかく死んでいただけそうな人を
>みつけたのに……」となっています。
> “また”というからには、何度も試みているのでしょう。
> ただし、「また失敗」ということから、それが成功していないこともわかります。
「また失敗」というのは、ここのところは失敗続き、という意味にも受け取れますよ。「あ〜〜ッ、清原また三振ッ」というのは、過去に一回もヒットを打ったことがない、という意味でしょうか?
300年間も試み続けて一回も殺せていない、というのは不自然だと思います。
「萌えよ剣!」の中で、おキヌは「う・ふ・ふ・ふ・ふ・ふ・ふ … 」とか薄笑いを浮かべながら、包丁をシャーコシャーコと研いでいました。横島は「やっぱ幽霊だけあって、このコもどっか普通じゃねーな…」と言っています。これは、過去におキヌが包丁で人を刺し殺したことがある、ということを示しているのではないでしょうか。
> また、後のほうに「成仏もできないし、神様にもなれないし」という台詞もあります。
>ここでも「入れ替わりができない」とは発言していません。
自分に不利なことまではあえて言わない、というのは普通のことです。それに「神様にもなれないし … 」と表記されています。この「 … 」の中に、「何人殺しても誰も身代わりになってくれないし」が隠されているのではないでしょうか。
> 横島を殺そうとした手段のボケッぷりから考えても、「殺そうとはしたが、一度も
> 成功してない」と考えるべきではないでしょうか。
どこが「手段のボケッぷり」なのでしょうか? 落石から横島が助かったのはほんの偶然であり、紙一重で助かったに過ぎません。岩で頭を殴るにいたっては、助かったのは横島の妖怪並みの生命力のおかげであって、普通の人間なら脳漿を撒き散らして惨死です。
> > というところから、ユリ子ちゃんも実はその犠牲になった一人なのでは? と考えたのですが、いかがでしょうか…。
>
> 地脈解放後は人を犠牲にする理由がありませんから、地脈解放前と人くくりにして「その犠牲」とするのは無理があると思います。
> おキヌは霊ではありますが、他者の生命力を吸い取ったり、不幸におとしいれるなどの能力はないわけですし。
まあ、ユリ子がおキヌの犠牲、というのは確かに根拠は薄いでしょう。これは撤回してもよろしいです。
> ましてや、ドッペルゲンガーであるとするのは無理があるでしょう。
> 一般にドッペルゲンガーとは、目の前に自分と同じ姿の、もう一人の自分をみてしまう現象をさします。
> この時のおキヌは実は「生霊」である(肉体は生きている)状態です。つまり、たまたま似ている
>人間が出会ったにすぎません(おキヌの方が生霊状態であったとというだけで)。
これは違います、美神は、「仮死ってのは死んでるように見えるけどかすかに生きてる状態よ。彼女は完全に死んでる。私だって幽霊と生霊の区別くらいはつけられるもの」と言っています。
氷漬けのおキヌは完全に死んでいたのであり、幽霊おキヌは生霊ではありません。死霊です。まあ、ユリ子と別人、ということは認めますが。
> それにしても、原作は素直に読んで解釈すればいいのでは、と思ったりします。
> 確かにかかれていない部分ですから、いかようにでも想像できますが、雰囲気に
> そぐわないようなダークな解釈をする必要はないのでは、と思ったり。
「原作は素直に読んで解釈すればいい」その通りです。「私のために死んでっ!!」と叫びながら他人の頭に岩をガンガン叩き落とす幽霊を、“悪霊”と解釈せずして何と解釈しましょう。皆さんがあまりにも幽霊おキヌを天使か妖精のように「曲解」されるので、ひとこと言いたくなっただけです。