椎名作品Q&A 過去ログ

No. 695 Re: おキヌちゃんって、過去に罪を犯していないのか?

米田隆雄 : 04/01/31(Sat) 04:38

>  横島との出会いの時、おキヌは横島に幻覚を見せ、落石で押し潰して殺そうとしました。
>  まさに、凶悪な悪霊以外の何者でもない行動です。
>  おキヌは300年も幽霊をやっていますが、横島が最初なのでしょうか。過去にこういう行為をしたことが一回もないのでしょうか。

 一巻でのおキヌの台詞では「また失敗……」「せっかく死んでいただけそうな人をみつけたのに……」となっています。
 “また”というからには、何度も試みているのでしょう。
 ただし、「また失敗」ということから、それが成功していないこともわかります。
 また、後のほうに「成仏もできないし、神様にもなれないし」という台詞もあります。ここでも「入れ替わりができない」とは発言していません。
 横島を殺そうとした手段のボケッぷりから考えても、「殺そうとはしたが、一度も成功してない」と考えるべきではないでしょうか。


>  というところから、ユリ子ちゃんも実はその犠牲になった一人なのでは? と考えたのですが、いかがでしょうか…。

 地脈解放後は人を犠牲にする理由がありませんから、地脈解放前と人くくりにして「その犠牲」とするのは無理があると思います。
 おキヌは霊ではありますが、他者の生命力を吸い取ったり、不幸におとしいれるなどの能力はないわけですし。
 ましてや、ドッペルゲンガーであるとするのは無理があるでしょう。
 一般にドッペルゲンガーとは、目の前に自分と同じ姿の、もう一人の自分をみてしまう現象をさします。
 この時のおキヌは実は「生霊」である(肉体は生きている)状態です。つまり、たまたま似ている人間が出会ったにすぎません(おキヌの方が生霊状態であったとというだけで)。
 顔の似ている人間同士が出会うことはドッペルゲンガーとはいわないですよね。「同一人物同士」が出会うことがドッペルゲンガーなのですから、片方が生き返ると片方が死ぬ、という性格のものでないですし。
 

 それにしても、原作は素直に読んで解釈すればいいのでは、と思ったりします。
 確かにかかれていない部分ですから、いかようにでも想像できますが、雰囲気にそぐわないようなダークな解釈をする必要はないのでは、と思ったり。


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