> しかし、現実の除霊では、悪霊・妖怪・悪魔が使ってくるのは、霊的攻撃だけではありません。天井を崩してコンクリート片を落下させる(ビルの地縛霊),触手で引き裂く(死津喪比女),触手で胸を突き刺す(デミアン),電撃や火炎(プロフェッサー・ヌル),爪で切り裂く(菅原道真),岩で実力行使!(おキヌちゃん),など、物理的攻撃をしてくる場合もあります。
上の例の内、死津喪比女やデミアンの触手と鬼道真の爪は物
理的効果ばかりでなく霊的効果も考えられなくも無いかもしれ
ません。またヌルの特殊攻撃は彼が得意と主張する魔術である
可能性もあります。ま、それはさておき。
> 除霊対象の悪霊が、ゴーストスイーパーの霊的攻撃に対して互角の防御能力を持っていたとすれば、悪霊の物理的攻撃に、体力ゼロの寝たきり老人が対抗することは不可能でしょう。棒で殴られただけ、石を一個ぶつけられただけで、負けてしまうかもしれません。
無論、「霊能力ゼロのヘビー級プロボクサー」であっても落
盤や落石を回避するのは可能でしょうが(体術の素人にだって
何とか避けられる世界)、反撃は難しいでしょう(横島大樹の
ように、悪霊に対して精神力だけで反撃し得る可能性は充分あ
る世界!)。
まあ、寝たきりというのはGSとしては大きなハンディキャ
プとなるでしょうが、ひょっとしたらそういうGSも存在する
かも知れませんね。現に……六道冥子は体力的にも精神的にも
GS向きだとはとてもじゃないけど謂えません。それは日本G
S協会が彼女の免許取消を検討していた事実を持ち出すまでも
ありません。しかし彼女が持つ、次席で試験合格と云う実績は
決して両親のコネクションに依る物ではありません……準決勝
ではプッツンしたよーですが(笑)。
> とすれば、「物理的攻撃無効の結界の中での試合」というのは正しい試験法なのでしょうか。
「物理的攻撃無効〜」とは「物理的攻撃で怪我をしない」と
云う意味であって、対戦者の体術の効能が無効化されるわけで
はないのでは。種類にも依りますが、相手の霊的攻撃を「避け
る」事は可能ですし、間合いを取るのも戦術として有効です。
そしてこれらは物理的攻撃に対するそれとも通じるのではない
でしょうか。この点でボクサー氏は寝たきり氏より有利です。
それ以外でぼくがこの対戦方式を有効な方法とする理由は既
に別項で述べた通り、「霊的存在との対決は(物理的な現象に
見えても)基本は霊力の勝負である」からです。例え落盤であっ
ても、それを引き起こす要因が霊力であるならば、そこに干渉
するのはやはり霊力になる訳です。また、小竜姫の剣のひと振
りを避けるのも、天性のカンと云うべき霊力の作用があるかも
知れません。
そもそも、霊的攻撃力の無いボクサー氏が2次試験に出場す
ると云う状況設定に無理があります(1次予選で落とされるか
ら)。よって、寝たきり氏の相手は何某かの霊的攻撃力を必ず
持っている事になります。寝たきり氏が余程高い霊的攻撃力や
霊的防御力か強力な戦法や式神でも無い限り、六道女学院1年
D組のイージス理論の彼女のように最小の一撃であっさりと倒
されてしまうでしょう。ともかくも、寝たきり氏には。めげず
に頑張っていただきたいものです。