> では、未来のいったいどの時代なのでしょうか?
まず、時間移動能力者(以下TP能力者)そのものが希少な
存在であり、恐らくアシュタロス(以下アシュ)一味には居な
いであろう事を確認しておきます(17巻6頁)。また時間の復
元力のお蔭でTP能力を利用した歴史改編に限界が有る(21巻
161頁)とは謂え、過去への強制TPを実行してはアシュ一味
に無用に時間を与えてしまうので、やはりここは未来に飛ばし
たと見るのが普通でしょう。
さて、アシュが平安時代(西暦904年)からどの時代に飛ば
されたかですが、ヒントになりそうなセリフを抜き出してみる
と……
1.「奴のエネルギーが大き過ぎて四、五百年飛ばすのが
せいいっぱいか…!」(22巻186頁)=1300-1400AD
2.「五百年後に復活したあいつは血まなこで時間移動能
力者を探す…」(22巻189頁)=1400AD
3.「魔族上層部からは時間移動能力者は抹殺するように
との通達が出ています。」(17巻7頁)=-1242AD
1はヒャクメの言、2は1を承けた令子の言で、更にTP能
力者が狙われる理由にも言及していますが、これは少し後での
小竜姫の言「(TP)能力者を追っていたのはあなた(令子)
を見つけだす口実だったのではないでしょうか。/美神さんが
連中のリストに載って以来魔族はその動きをとめました。」
(21巻161頁)で一応裏付けられていると謂える。
※余談だがこの情報及び令子を一点集中的に狙わせる「今、そ
こにある危機!!」編以降の展開は、アシュ直属の部下である
土偶羅魔偶羅らに「メフィストの霊的特徴しか伝えていなかっ
た」アシュ編での不首尾と矛盾するかに見える(31巻128頁)。
ルシオラは令子を知るメドーサと過去に面識が有った可能性
もある(34巻13頁)のだが、やはり直属と外部との間の摩擦
が情報の交換を妨げてしまったのだろうか。或いはアシュ編
前半では圧倒的な実力差からの余裕と、自らの滅びに対する
渇望がアシュに斯様な判断をさせてしまったのかも知れない。
3は2で示したような「TP能力者の抹殺=メフィストの生
まれ変わりの抹殺」とした場合。ただし当初のTP能力者抹殺
の理由が単にハーピー曰くの「あたしたち魔族は大昔からあん
たたちのような奴(TP能力者)を見つけだしては殺してるん
だよ!(中略)そんな力があっちゃあ魔族は人間に滅ぼされる
危険もあるじゃん!!」(12巻37頁)と謂う者だった場合は、直
接アシュの命令である必要はありません(例えば京の鬼・道真
が他の残党に知らせた、など)。このハーピーの言が時間移動
能力者探索の為のいち口実だった可能性も捨て切れません。
いち結論。
1、2より、アシュの飛んだ時間は最大で五百年、しかも平
安時代から未来です。また3から、意外と遠い時代に飛ばなかっ
た可能性も残ります。
まあいずれにせよ、TPした後のアシュ本人は最低五百年間
は潜伏していた様子ですが(漸く22巻で名前が登場)……TP
そのものの損耗は勿論、大部分は宇宙処理装置や宇宙のタマゴ、
結晶の無い状態での究極の魔体の製作や維持などにエネルギー
を割いて、自らは動かなかったのでしょうか。また、宇宙意志
による干渉を最低限防ぐ為も有ったのかも知れません。
> 私が思うのは、やっぱり「第六天魔王」信長の時代では …。
アニメ映画版? それとも「Mr. ジパング」?
因みに本能寺は1582AD。