> 今回はその師耳さんの新たな質問にも一部、自分なりの回答を
> 提示したいと想います。
……と言いつつ、大事な部分に答えていない事が「掲示板」を
読み返していて判明(ヘボ)。
それは「宇宙のタマゴの中の横島たちは何者か」?
これは詰まる所「宇宙のタマゴ(以下、タマゴ)とは本質的に
何だ?」と云う問いでもあります。では以下に、作中でのタマゴ
(・)と令子が誘拐された大きいタマゴ(●)及びその応用であ
る宇宙処理装置(☆)、ついでにエネルギー結晶(*)に関する
描写及び記述を抜き出してみます。
・歴史上・伝説上の人物が存在(32巻44-49頁)
・新しい宇宙の雛形。内部への吸引力あり(同51頁)
●ほぼ完璧に実在の世界(現宇宙)を再現(33巻79-125頁)
●タマゴ+土偶羅+結晶=宇宙処理装置(同160-166頁)
☆物体生成・再生怪人の復活(同172-173,184-188頁)
☆アシュの手になる世界群に通じる亜空間迷宮(34巻109,120頁)
☆可能性が材料の再構築物を現宇宙と部分的入れ換え(同110頁)
☆単純で強いイメージなら心臓部から逆操作可能(同141頁)
*単独でもアシュの力及び処理装置と連動(35巻9,18-22頁)
大きいタマゴについて。ルシオラ(残留思念)の口ぶりや宇宙
処理装置の任意性(ご都合主義)から、アシュタロスは大きいタ
マゴの中に作った世界の内容を自由に設定できるものと想われま
す。以下、この仮定を前提に話を進めます。
よって[令子]を誘い込んだタマゴの世界は[令子]という外世界
(若しくはタマゴをも含んだ現世界)の住人が入り込んでも2ヶ
月もの間、彼女に違和感を与える事も無く、現世界と殆どそっく
りの世界として存在していたのでしょう。
またそれは他の住人も同様で、やはりアシュタロスの都合の良
い(この場合は現世界の本人に忠実な)様に設定された存在だと
考えられます。また彼らは外世界存在(アシュタロス)の影響下
にありながらもそれを知覚していない(シュレーディンガの猫の
立場!)でしょうから、アシュタロスが望むか、たまたま亜空間
への出口を発見しない限りは、彼らが現世界へ出てくる事も無い
でしょう(もちろん可能性は有ります)。
そして宇宙処理装置は大きなタマゴの中に在る無限?の「可能
性」を材料にして構築した物体及び存在を、世界の一部分を相互
に交換する事で現出させるしくみ。と云う事はタマゴ世界の住人
が外世界に出現した場合も、彼はそのまま存在し続ける可能性は
あります。宇宙処理装置(エネルギー結晶)破壊直後に再生怪人
が消滅したのは、彼らの存在が宇宙処理装置/大きなタマゴ/ア
シュタロスのいずれかに依存していたからか、はたまたそれらに
関連した各種トラブルの所為なのかは終盤、「エネルギー結晶の
崩壊=アシュの野望の壊滅」と云う図式がいつの間にか「=アシュ
自身/宇宙処理装置の破滅」になっていた事で解釈が難しくなっ
た処です。
とまあ、以上の考察も一解釈に過ぎませんので、飽くまで参考
までに(と、いつもの予防線)。勇み足を覚悟するなら「魔族が
支配し神族が悪役となる世界」のシミュレーションも、この宇宙
のタマゴで実行されたと推測しています(35巻115-116頁参照)
が……異論・反論お待ちしてまーす!