> つまり、現代の科学技術からすればカオスの技術が、時代遅れ&解析不能な「理解し難い」もので、現代においては「ヨーロッパの魔王」名は「過去の称号」でしかあり得ないだけです。
美神令子のうらわかき肉体を狙って来日するまで、その消息はここ
百年ほど不明でしたし(『ドクター・カオスの挑戦!!』(2)参照)。
> 以上の部分を踏まえてみると、「GS美神」の世界においてオカルト関連(錬金術や陰陽道等の科学以外の学術体系)の技術や知識などは、まだ初歩的なレベルでしか一般的に理解されていないのではないのでしょうか?
> つまり、一般的には我々と同じような認識でGS等のオカルト関係はまだまだ特殊な世界(業界)なのかもしれません。一般の大学等でオカルト関連の研究をしている人とかいなかったみたいだし・・・(作品上は)。
オックスフォード大学のヴァン・ヘルシング教授はオカルト学者で
す(『ヘルシングちゃんの逆襲!!』(15)参照)。因みに唐巣神父と美
神美智恵は彼のゼミに在籍していた経験あり(同)。
また、どの程度を初歩的と呼ぶのかが問題ですが……ICPO内に
超常犯罪課が在りますし、また世界GS本部は国際的組織として広く
認知されている模様((31)参照。組織の所属・概要等は一切不明)。
それに各種除霊グッヅに欠かせない精霊石の産出で支えられている国
家すら存在しています(『暗殺のソロ!!』(27)参照、同じ話には「オ
カルト経済」なる単語も在る)。
ですから知識段階ではともかく、認識段階では一般にオカルトは相
当に普及していると考えても可いのでは?
> もしかしたら、こういったオカルト関連が認知されてから、そんなに時間がたっていないのかもしれません。(せいぜい数十年ぐらいか?)
「ヨーロッパの魔王」の通り名自体、1890 年代ロンドンに於いて
一知識人たるワトソン博士曰く「伝説」。彼の友人ホームズの言から
もオカルトに対して懐疑的な当時の「常識」が察せられるので、上の
見解は恐らく正しいでしょう。
得てして魔法技術は不安定で再現性に乏しいです(『鋼鉄の姉妹!!』
(8)参照)。しかもマリアの成功は魔法と科学を融合させた超技術で
あり(同)、当時の未熟な科学(錬金術)の補助の下ではカオスと謂
えど二度と為し得ぬであろう「神業」(同)。
つまり事業として成立するような世紀の大発明は、これまでで確認
できる物では唯一量産型マリア(M-666)のみ。その他の発明はどう
なのか、それは想像の域を出ませんが、マリアの製作に特殊な素材を
用いていたり、彼女の駆動に大量の電力を要する処からカオスの発明
思想が見えてきそうです。
……そう、科学技術の未熟を補う為、今では失われてしまった魔法
技術に偏重せざるを得なかった部分が多い反面、電力と云う現代に通
じる科学技術的動力を採用してしまっています。つまりこれは、幾ら
実用的な発明でも運用や維持に特殊な素養と設備が必要なのです。他
の発明品(空飛ぶホウキ、バロン、人格交換機)も同様です。
恐らくこれは彼が天才であった故、基礎研究と技術応用を同時に行
おうとした結果でもあるでしょう。まあ端から商売っ気も薄かったの
でしょうが、少なくとも百年前の彼は電力を最先端の事業とせず、私
欲――少い脳と肉体を手に入れる事にしか使おうとしませんでした。
天才は孤独なのです……本人がいかに望もうと。
> 今後の、オカルト学を開いて行くのは「美神 公彦」に違いない?
うーん、どーだろ?(笑)