ま、一応事態は収拾しましたし、猶予期間もあと僅かで
もありますので、残った質問に回答を寄せる事にしました。
> 横島は、『何かが道をやってくる!!』では見事に悪魔パイパーと渡り合い、「金の針」を使った駆け引きで美神を救いました。
(中略)
> その経験をどうして『香港編!!』で生かさないのかな、と不思議です。原始風水盤の鉄針を駆け引きに使って、巧みにメドーサと取り引きし、美神を取り戻せばいいのに。
状況が微妙に異なるからではないでしょうか。
強力な魔族は人質を、忠夫たちは勝敗を左右する物品を
それぞれ所有する点では、両者は確かによく似てはいます。
が、『香港編』のメドーサに対して『何かが〜』篇のパ
イパーの時と同様の手口で迫れば、ほぼ確実に令子の命は
無かったでしょう。万が一針が破壊されてしまっても、金
の針と違って自分たちで代わりを造る事は、随分と手間が
かかるとは謂え可能なのですから。
> もっと不思議なのは、『ジャッジメント・デイ!!』です。エネルギー結晶を手に入れた横島は、どうしてそれをうまく使って、アシュタロスと取り引きをしようと考えないのでしょうか。
(略)
> この時、実は幽体離脱したおキヌが本物のエネルギー結晶を持ってコスモプロセッサに忍び込んでおり、ひそかにルシオラ復活を……。
確かに、あの場面で忠夫が持ち出した「取り引き」はと
んだ悪手です。自らの手で自分にとって大事な(しかもア
シュタロスにとってはさして重要では非かった)ルシオラ
復活のカードを最悪の形で捨ててしまったのですから(忠
夫がそれまでの半分おちゃらけ空気から急に真面目な顔に
なって、あんな愚にもつかない取り引きを持ちかけてしまっ
た理由は不明ですが……まあ、あの辺りは展開自体が少々
強引だったので、ねえ(ドクロ))。
しかし、ここでも『何かが〜』篇と同じようにはいきま
せん。実際の展開に在ったように、そう簡単に忠夫が結晶
を破壊できない立場にいる事をすぐに看破られ、キヌを追
跡されるのがオチでしょう。繰り返しますが、ルシオラの
復活がかかっている以上、結晶は取り引きの材料にするべ
きでは非いのです(「ルシオラ復活」は『何か〜』篇に於
いては「れーこ」に相当するでしょうが、それはキヌの隠
密行動でれーこを大人に戻す、と云う算段なり対策なりが
講じられていたからこそ成り立つ作戦。しかし、「ルシオ
ラ」の方にはそれがほぼ皆無)。
> こうなって、展開はまったく違ってしまったのではないで
しょうか?
大なり小なり展開そのものは確実に変わっていたことで
しょうね……。