椎名作品Q&A 過去ログ

No. 1155 Re^4: ネクロマンサーマスターの先生って?

Iholi : 04/09/05(Sun) 13:04

 メゾピアノさん、実に詳細な考察、恐れ入ります。
 今回はそれらについて1つだけ。

>  さてところが、ここで問題があります。それは、この人が「バーさん」だという事実です。
> “master”という単語は男性名詞です。対応する女性名詞は、“mistress”です。
> “mistress”には次のような意味があります。
>  女主人,女支配者,比喩的に女王,SMプレイの女王様,女教師,女性の名人・大家,主婦,××夫人,××嬢,愛人・情婦
>  …ということは、ネクロマンサーマスター、とは単なるネクロマンサーの何とか、ではありません。ネクロマンサーの雇い主,親方,先生,名人・達人,という意味であれば、美神は「ネクロマンサーミストレスの先生よ」と呼んだはずです。美神は英語が堪能なはずですから。

 ただ、公の場を中心に性差解放の機運が強い昨今ですか
ら、看護士(男女)のような性別中立的な使い方で master
を用いている可能性も有ります(因みに nurse は看護士
(男女)(←男を先にもってくる、と云うのも解放運動上
問題みたいですが)の事ですので、男性看護士を「ナース」
と呼んでも構わないわけで)。
 或いは、ここでのマスターは完全に日本語化したカタカ
ナ言葉であり、日本語文法で性別は考慮されていないだけ
なのかも知れません(普通、特に女性を強調する必然が無
い限り、「ミストレス」は使いませんよね、日本語として)。
 いずれにせよ、「先生、名人、達人」の意味が完全に損
なわれた訳では非いのではないでしょうか。

 それに、この老人がジーさんの可能性もまだ(以下略)。

>  さてそれでは、「ネクロマンサーマスターの先生」とはどういう意味でしょうか。

 この場合の「の」は、マスターに「先生、名人、達人」
の意味が健在ならば、同格用法(「AのB」=「A=B」)
と捉えるのが自然だと想います。つまり、メゾピアノさん
の考察の中の

>  4.知的職業の人に対する、敬称。:弁護士の先生,小説家の先生,漫画家の先生,評論家の先生。

に当たりますね。ここで「先生」を敬称として捉えた場合
は、上の通りとなります。
 ただ、「先生」にも色々と細かい意味合いの違いが有る
ものでして、敬意如何に関わらず単なる職業上の役職や業
界上の立場、或いは個人的な関係などから単純に呼称とし
て選ぶ場合もあるでしょう(令子曰くの「唐巣先生」も、
どちらかと謂えばこちらに近いでしょう)。

 つまり「死霊術の達人で、業界で一目置かれる古参術士」
と云う意味での解釈も可能ではないでしょうか。

 まあ、それはともかくとして、

>  ということで総合すると、「ネクロマンサーの名人・達人」という称号をGS協会あたりから授与された人で、後進の指導にも当っている老師、ということなのではないでしょうか。しかし、体力的に悪霊の除霊はもう無理なので、現役ネクロマンサーとしてICPOに登録されてはいなかったのでしょう。
>  ネクロマンサーは特殊な素質を必要とする職業なので、数が少なく、あのお婆さんはもうずいぶん長い間弟子の養成をしていなかった、そこへ才能のある若者(おキヌ)が現れた、という連絡をICPOから受けた。嬉しくなり、さっそく会いに来たのでしょう。
>  ところが、もうすでにおキヌは超一流のネクロマンサーだった。何も教えることはない。
> (がっかりじゃのう。アタシももう引退かねェ……)

この様なメゾピアノさんの解釈は好いと想います。特に最
後の呟きがまた(微笑)。


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