六道冥子と美神令子は、どちらも独身の女性です。エミによく「レズ、レズ」とからかわれますが、冥子が令子に、擬似的な恋愛感情のようなものを抱いていることは間違いないでしょう。
逆に、ひのめが生まれるまで兄弟姉妹がいなかった令子は、冥子を擬似的な妹(冥子の方が年上だけど)として見ているのだと思われます。まあ、高校時代にもそういう関係の後輩(千穂ちゃん!)がいましたし、もともと同性から「おねーさま!」扱いをされやすいタイプなのでしょうか。
冥子が何かというと令子を頼り、令子がそれに応えてあげるのも、そのような精神的な依存関係があるからでしょう。
一方、冥子の母と美神美智恵は、どちらも既婚で子持ちです。冥子の母は、困った時はまず夫に頼るでしょうし、愛情は冥子に注ぐでしょう。霊能者の助けが必要になった場合も、世話をした弟子が美智恵以外にも大勢いたのではないでしょうか。
美智恵も、愛情はまず令子に注ぐはずです。仮に冥子の母が「美智恵ちゃ〜〜〜ん」と頼ってきても、「いいかげんになさって、六道さんっ」と相手にしなかったのではないでしょうか。
というわけで、冥子の母と美智恵は特別に仲がいいということもなく、むしろライバル関係だったので、冥子と令子が子供時代に出合うこともなかったのではないでしょうか。