何をもって「バカ」と呼ぶのか。それはその人の主観によって異なるでしょう。
あれほど巨大な空手組識「極真会館」を創始した大山倍達氏。彼を世の人は「空手バカ」と呼びます。私には社会的成功者である大山氏がバカだとはとても思えませんが、それはそれ。そう呼びたい人にはそう思えるのです。
では美神が他人を「バカ」と呼ぶのはどのような時か。
『極楽亡者』を見てみましょう。
『鬼塚畜三郎愛の詩集第568巻』「何、これ?」「知らん!! わしゃ知らんっ!!」『夢で出会ったスイートハート、君はいったい誰?』
「やめてくで──っ!! 読むな──っ!!」
「鬼塚、あんた… バ カ だわ!」ずばり
と、いうことは、いったい何を意味するのでしょうか。
そうです。昔々、東都大の父親の研究室に遊びに行った、中学生の美神令子は、見てしまったのです。父親の机に置かれた動物標本の陰に隠してあった、一冊のノートに。
美神公彦・愛の詩集
ああっ 美智恵ちゃん ボクのスイートハート
キミは 深い霧の中を迷っていたボクの心に
蒼い空を見せてくれたのさ
そして 七色の虹をかけてくれたのさ
美智恵ちゃん いや ミッチィ
キミはまるで 虹の天使
テレパスのボクにも
キミの飛んで行く空の彼方は見えない
白い翼で大空を駆ける
本当にキミは 美しい女神だ
キミの紅い唇は
まるで夜明けの太陽のよう
キミの白い乳房の谷間は
まるでシベリアの氷河のクレバスのよう
キミの豊満な双臀は
まるでアンデスの山脈のよう
キミの髪と同じ赤毛の繁みは
まるでアマゾンのジャングルのよう
ボクはそそり立つ××となって
密林の奥の洞窟に 探検に出かける
すると美智恵ちゃんの××は××となって ボクの××と……
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親父、アンタ、ほんとーーーーーにバカだわ。