Iholiさん、ありがとうございます。
> しかし他人の心を読める以上、やはり僕には普通の暮らしはできない。/E
> 人の少ない場所で研究に打ちこむのが僕の一生の望みだ。/F
> だから子供を作ろうという君の望みには応えられないんだ。/G
> 僕の生き方は君の子供には負担になる。/H
> (『GS美神 '78!!(その8)』、コミックス38巻20、21頁、一部句点と鈎括弧を改変)
>
> しかしE、Fに気になる事が書いてあります。そうです、
> 彼には美智恵以外の人間の思考が勝手に読めてしまいます。
> 作中では公彦も思考が読まれる側の不利益を殊更強調する
> ような言い方しかしていませんが、実際問題として勝手に
> 思考が読めてしまう方、殊に彼が他人を気遣う余りに状況
> が許せば自己犠牲をも厭わないような優しい青年にとって
> は、その後ろめたさから来る精神的負担と云う物は相当で
> しょう。普通の生活環境に在る場合には四六時中あの無骨
> な鉄仮面を被らなくてはならないのも辛いでしょうし、日
> 常のちょっとした人付き合いにも支障をきたすでしょう。
> であるからして「僕(※公彦)は自分が犠牲者で、誰かの
> 助けが必要だとしか思っていなかった。」(同149頁)の
> ではないでしょうか。
> そうなるとG、Hで語られた通り、子供の日常生活や学
> 校生活などの負担になる事も少なくないはずです。だから
> と云って家族全員で人里離れた場所で暮らすのも、やはり
> 子供の生活の負担となるでしょう。例えば具体的に、昆虫
> と幽霊だけがお友達、などと云う事態にもなりかねません。
>
> そして別居を決意し、令子にある程度は分別が備わって
> きた頃(例えば小学校中学年以上)になるのを見計らって
> 真実を伝えたのではないでしょうか。
そうなると、またわからないことが……。
美神令子が急に思いついて東都大に電話をかけたように、公彦は非常に頻繁に南米などのジャングルにフィールドワークに出かけるにしても、通常は日本にいて生活し、大学にも通勤しているようです。
娘とたまに会うことすら避けている人が、大勢の学生に囲まれて講義ができるのでしょうか?
キャンパス内を歩くだけでも、学生達の思考が次々流れ込んできて、苦痛ではないのでしょうか。
また、動物行動学という学問を私は詳しくは知りませんが、やはり多くの研究者仲間や、大学院生などといっしょに行なうものではないでしょうか。論文を読んで意見交換、だけならば、インターネットでもできますが、フィールドワークはやっぱり屋外で、院生達などと和気藹々、会話しながら行なうものではないでしょうか。その際、炎天下であれば金属製の仮面なんか被っていられるのでしょうか。
ここで問題なのは、美神公彦教授の助手である女性、松井さんです。
電話で松井さんと会話しているとき、美神は非常にトゲトゲした感じでした。
父親との関係が複雑…とも考えられますが、むしろ松井さんに複雑な感情を抱いているのでは?
美人助手・松井さんは、美神教授の傍にいて平気なのでしょうか。
彼女もテレパスで、美神教授の能力をブロックできる…のかもしれません。
しかし令子は、もしやこう疑っているのでは?
「もしやあの女、親父に心を読まれてもかまわない関係…身も心も許しあった仲なのでは…? ママが死んだ時も、親父は南米にいて葬式にも帰ってこなかった。もしや、ママが生きてるころからあの女と…?」