解放さん、毎度どうもです。
> 『母からの伝言』の中で、20歳・大人の美神と幼児の美神が、こんな会話を交わします。
> 大人美神「つーわけで東都大に行ってくるわ!」
> 幼児美神「とーとだい…? 知ってゆ! れーこのパパのかいしゃだよ!」
(中略)
> さて、『GS美神‘78』の中で美神は、「でも…納得いかないのよ。私はずっと母子家庭だって思ってたのよ。別にそれで不都合なんかなかったのに、小学生になって初めて父親と顔をあわせて ── 」
> 3,4歳で父親の存命と勤務先まで認識していたのに、「ずっと母子家庭だって思っていた」,「小学生になって初めて父親と顔をあわせた」
> どういうこと?
まあ、謂わゆる「物心が附く」と云われているのが大体
3歳程度。その前後の記憶を断片的にならともかくとして、
隅々まで憶えている人なぞは恐らく存在しないでしょう。
つまり、3〜4歳のれーこは(恐らくは美智恵から伝え
られた)知識として父親の存在と勤務先を認識していた。
しかし父親の不在は続き、霊力溢れる多感な少女(「可愛
い子供の幽霊や無邪気なゴーストと遊ぶことなど、ハイハ
イより先に覚えたほどだ。令子にイジめられたゴーストが、
泣いて美智恵に訴えたことも一度や二度ではない。」(小
説『水迷宮の少女!!』(松井亜弥/スーパークエスト文庫)
133頁参照)の頭脳からその記憶が消え去ってしまったと
してもさほど不思議な事では無いでしょう。
なお、この小説版では小学6年生の令子が登場しますが、
病床に在っても凛々しい母親に対する羨望と、11歳の少女
らしく(そして後の金の亡者らしくなく(苦笑))お姫様
願望っぽい物も持ち合わせる程には夢見がちな少女として
描かれていたります。
ひょっとしたら勇ましい母親の中に、ああ成りたいとの
憧れと、異性に対する憧れに似た感情を重ねる余り、認識
の中から間男的な位置付けとなる父親の存在を無意識の内
に抹消してしまったのかも知れません。つまり、「なぜい
ないの?」から「いないんだ。」に認識を改めてしまった
のではないか、と云う訳です。ま、飽くまで想像ですが。