> > > ちょっとちょっと、自分で自分を「おキヌ」と呼ぶなんて不自然じゃないの?
> > > たしかおキヌは昔は、「私はキヌといって、300年前の巫女の娘です」などと言っていたはずなのに。日本語、乱れとるなあ。
> 確かに、江戸時代の女の人は自分の名前に「お」なんか付けなかったでしょう。だからおキヌも、最初は自分を「キヌ」と言っていたのです。
> テレビの時代劇の中では、「水戸黄門」の“かげろうお銀”とか、「必殺!仕事人」の“なんでも屋のおかよ”とか、自分で自分のことを、お銀,おかよ、などと「お」をつけて呼ぶ女性がたくさん登場します。
この「お」は女性の名前に冠して尊敬や親愛を表す接頭
辞であって(参考:『旺文社古語辞典新版』、自分自身で
名乗る場合には普通附けないと云うだけです。
時代劇に出てくる「お〜」は通り名ですから、「お」が
附く名前を自ら口にするのに不思議は何も有りません。要
するに「人呼んで〜『お〜』」と云う事ですから。
「おキヌ」の「お」も同様ですので「自称に附ける用法」
と云う意味では文法上誤りである、と謂えます。
しかし、登場人物の全員がほぼ例外無く彼女を「おキヌ」
と呼ぶ現状を鑑みると、HEYHEY砲が指摘なさったよ
うに愛称として定着している名前を用いるのも別に構わな
いでしょう。極端な話、ウェブで用いるハンドルで短冊に
記名してもそうおかしくは非いと云う事です。つまり自称
(本名)で行くか通称で行くか、短冊に記す名前に対する
意識の問題なのですね。
よってぼくはこの点に関し疑問を抱いた事はありません。
(※同じく砲さんが挙げられた「ピート」について。彼の
几帳面さからすれば、全本名をずらずら書いてそう。)