> 平安時代に飛んだヒャクメは「ど…どうしよう!? 三人分のエネルギーなんて計算外だわ!! 神通力がほとんどなくなっちゃった…!! どうやって帰ろう…!? おうちに帰れるのかしらっ!?」などと言ってパニック状態です。
> ここで不思議なのは、平安時代にだって当然、神界はあっただろうということです。特に平安京では仏教も神道も大いに盛んですから、有力な神か仏にヒャクメが連絡し、援助なり保護なりを求めることくらい、充分に可能だったはずです。そうすれば、不足したエネルギーくらい補充できるでしょう。
> ヒャクメが何歳かはわかりません。1000年前にはまだ生まれていないかも知れません。しかし、まだまったく子供である天龍童子がすでに700歳であることを考えると、1000年前にはもう子供のヒャクメ、とかは存在しているかも知れません。少なくともヒャクメの両親とか祖父母とか、ヒャクメ一族は存在しているでしょう。
> だったら、その関係から話をつけ、事情を話せば、神通力くらい分けてくれるでしょう。
> どうして、ヒャクメはそういう行動を取らなかったのでしょうか。
ヒャクメは、多分「百目」でしょう。百目というのは、水木しげるの漫画なんかでは、たいてい不気味な妖怪として描かれます。
神族と魔族は、同じカードの裏表です。同じ竜神族でも、神界側の小竜姫は神様,魔界側のメドーサは魔物なのです。ヒャクメも、元々は妖怪であったのに、その特殊能力を認められて、比較的最近になってから神界に迎え入れられたのではないでしょうか。
平安京の陰陽師たちはヒャクメを処刑しようとしましたが、ここで「ろくでなし一人に、鬼二匹」と言っています。美神はメフィストに間違えられているので「鬼」と呼ばれても仕方がありません。しかし京の朝廷の陰陽寮に所属する陰陽師ともあろうものが、ヒャクメが神様であることがなんでわからなかったのでしょうか。
実は、平安時代のヒャクメ一族は、まだ妖怪として扱われていたのではないでしょうか。だから、神界に連絡ができなかったのでしょう。