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ガロア理論 数学

数式処理ソフトによるガロア群の算出と、べき根を用いた厳密解の表現 その11

\(\newcommand{\zettaiti}[1]{\lvert #1 \rvert} \newcommand{\field}[1]{\mathbb{#1}} \newcommand{\Q}{\field{Q}} \newcommand{\rnsg}{\vartriangleright}\)

組成列の計算

前記事での「退職後は素人数学者」さんの考察を見て、組成列の計算法について改めて考えてみました。

「退職後は素人数学者」さんのアルゴリズムだと、組成列 \[ G_{0} \rnsg G_{1} \rnsg \dots \] を計算する際、単位群が現れるまでは、どの \(G_{k}\) に対しても改めてその正規部分群全てを計算し直すことになります。しかし、どの \(G_{k}\) の(正規)部分群も、最初の群 \(G_{0}\) の部分群です。

したがって、一連の計算では、最初に \(G_{0}\) の部分群を全部求めておけば、後はそれを再利用することができます。

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数式処理ソフトによるガロア群の算出と、べき根を用いた厳密解の表現 その10

「退職後は素人数学者」さんが、また新たに文書を送ってくださいました。

与えられた有限群(置換群)のすべての部分群、あるいは正規部分群をしらみつぶしによらずに求めるアルゴリズムが記載されており、それに基づいて \(S_6\) までの対称群で、すべての部分群の共役類による分類を完成したり、可解な部分群をすべて特定したりされています。さらに、今度こそ正しく組成列を求めるアルゴリズムを構成されて、いくつかの組成列を求められたりしています(実際のプログラムではなく、プログラムの実行結果が載っています)。

あとは、前回の私の記事ともども、実際のプログラムにまとめ上げれば不備のないプログラムができ上がることでしょう!

「退職後は素人数学者」さん、いつもありがとうございます。