椎名作品Q&A 過去ログ

No. 763 超加速は、通常の何倍の速度になる?

エンキドウ : 04/02/22(Sun) 22:46

「私を月まで連れてって」の中で、美神とメドーサは超加速状態で対決します。
 魔族のライフルを美神は撃つのですが、その弾丸は「へろへろへろ、のろのろのろ」としか飛びません。
「フ … 加速状態でライフルなんか使えるわけないだろ!?」とメドーサに揶揄されます。
 ライフルの弾丸の速度は、およそ秒速600m 〜 1200mほどです。魔族のライフルの性能がどうであるかはよく分かりませんが、ここでは弾速は人間のライフルの中でもっとも遅い、秒速600mとします。
 一方、「へろへろのろのろ」の弾丸の速度は、美神とメドーサの感覚では「人間が歩くくらい」かと思われます。とすれば。秒速1m( = 時速3.6km)程度でしょう。
 つまり、美神とメドーサの感覚は、超加速状態では通常の600倍以上になっているのだ、と考えていいでしょう。
 ここで美神とメドーサは14ページにわたって戦い続けますが、何分間くらい戦っていたのでしょうか? 描写を読む限り、目まぐるしく攻防していますから、せいぜい3分といったところです。漫画に描かれていない部分があったとしても、まず10分以上ということはないでしょう。
 10分 = 600秒ですから、地球で待っている小竜姫やおキヌたちの感覚では、わずかに1秒です。
 となると、「美神さんたちは!?」「メドーサと交戦中! 加速状態のため・連絡不能です!」「超加速…!」「なら勝負はすぐにつくな…!」「メドーサさんなんかとやりあって……」などという会話を交わしている時間はないのではないでしょうか?

 また、「香港編」の中では小竜姫とメドーサが超加速状態で対決します。
「ほほほほほっ! あと何分動けるんだい!? 1分? 2分?」などとメドーサに揶揄されますが、小竜姫は超加速で対抗します。
 この時も600倍の感覚になっていたとすれば、残り時間が1分しかなかったとしても、小竜姫の残り時間は600分 = 10時間ということになります。超加速状態になってからも小竜姫は焦りまくっていましたが、なにも焦ることはない、10時間もあれば余裕ではないですか。

 反対に、超加速状態での感覚が通常の10倍程度だとすると、魔族ライフル弾の速度は秒速10m前後だということになります。オリンピック選手の走る速度くらいですから、そうなると魔族のライフル弾は、斜め45度の角度で打ち上げても、10.2mの距離しか届かないことになります。仮になんらかの魔力で水平軌道を保ったとしても、100m先まで届くのに10秒かかります。簡単によけられてしまうでしょうし、第一、手で投げた方がずっとマシなのでは?


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