椎名作品Q&A 過去ログ

No. 272 Re^3: メドーサは何族?

Iholi : 02/02/20(Wed) 00:45

> > ダークサイドに落ちた神々は鬼と化すと言われています
> > ホレ、以前に九兵衛もパシリの神から鬼になってました
> >  ・・とずるずるマイナス方面へいってしまったのではでは??
> たしかにそうですね。龍神か魔族かと分けて考えなければそうなりますね。25巻あたりでも若返る前のメドーサは龍神のヘッドバンドらしきものをみにつけていますし。

 初登場話『プリンス・オブ・ドラゴン!!(その4)』(7)を始めとして、
「メドーサ=竜(神)族」との言及は後まで繰り返し見られます。
 だから『香港編<8>』(14)で

女蜴叉『全アジアが私たち魔族のものになるわけよ!』

とあるのは「私たち=彼女が与する武闘派魔族一味」の意味と解釈するのが
妥当でしょう。

 ジークフリートとワルキューレを見る限りでは欧州近辺の非キリスト教系の
神々は往々にして魔族に含められる傾向にあるようですが、基本的にこの
世界の「陽」と「陰」を司るのがそれぞれ「神」「魔」の役割だとか。
(『私を月まで連れてって!!(その2)』)。
 「竜神」自体は元来仏教もしくは自然崇拝の信仰対象であり、また彼ら
には「龍神王」と云う権力者、さらにその上には仏教の実力者たちが数多く
控えてらっしゃいます。彼らは「神族」とは共に戦乱を闘い抜く程友好的
ながらも、基本的には独立した存在と見た方が自然です(どちらも「神」
と云うが、その意味合いがそれぞれ異なる点に注意)。
 更にメドーサの原点はやはりギリシャ神話でしょうが、女神アルテミスが
存在希薄ながらも「神」として描かれていた(寧ろその起源の古さが強調
されていた)所から、単純に「非キリスト教=魔族」との括りで説明する
のは難しいかと思われます。

 まとめ。
 鎌田勘九郎や京の鬼・道真のように「魔族化」した可能性もあるものの、
本質的にメドーサは「アシュタロス一味に属する竜神族の1柱」。
 アシュ一味に荷担した動機や理由は色々と推察できます。

@イダテンについて。
 『超神合体ヨコシマン!!(その1)』(8)より 

八兵衛『仏の道を踏みはずした神は鬼となるというが…』
   『まことの鬼と化したか…!!』

 とありますが、2つ目で「まことの鬼」と言うからには1つ目の「鬼」
は飽く迄「悪心を擁く強力な存在」を表す比喩であるとも解釈できます。
 更には(その3)で、

九兵衛『我らイ駄天は元々、鬼!』

での「鬼」は前後のセリフから見ても文字通りの解釈が妥当ですね。
 つまり九兵衛は神から鬼になったと謂うより、再び鬼の本質に立ち帰った
存在だったのでしょう。


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